2021年3月25日公開

宝塚からゲノムの世界へ元タカラジェンヌ生尾美作子が教える!夢を叶える秘訣とは

宝塚からゲノムの世界、そこから宝塚歌劇団を卒業したメンバーで構成されたコミュニティーサロン『ジェンヌコレクション』の立ち上げと、活躍の場をどんどん広げられている生尾美作子さん。そこで今回は、宝塚の魅力から、宝塚から遺伝子分析のパイオニアになったきっかけ。そして、次々と新しい場所で、夢を叶える秘訣について根掘り葉掘り伺ってきました。

ー登場人物ー

 生尾美作子(いくおみさこ)

大阪府生まれ。元宝塚歌劇団星組。母も妹もタカラジェンヌの宝塚一家で育つ。退団後、女優業を経て、大阪大学医学部のベンチャー企業に就職後、起業。現在は遺伝子、腸内フローラを活用したカウセリング研修を全国各地で実施。また、2020年に宝塚歌劇団を卒業したメンバーを中心としたオンラインサロン『ジェンヌコレクション』を立ち上げ、現在に至る。

 

 

 えるビー『ヒトとテクノロジーの総合メディア』LB MEDIAの公式キャラクター

LB MEDIAのインタビュー記事に出没。得意技はインタビューの時に、なんで?どうして?とどんどん突っ込むこと。趣味は名言集め。今年の目標はLINEスタンプになること。

えるビー|宝塚未経験の私からすると、宝塚って謎。未知の世界なんですが…元タカラジェンヌの生尾さんが考える、宝塚の魅力ってなんでしょうか?

 

生尾さん 人それぞれ、年齢によっても感じ方は違うと思いますが、私が考える宝塚の魅力は3つです。まず、一つ目が現実逃避ができることです。宝塚の世界では、現実にはありえないことが起こります。

 

 

えるビー| たしかに!

 

生尾さん 例えば、現実にはありえない人が登場したり、ありえないような台詞を言ったりと、このようなありえない世界が舞台上で繰り広げられます。ある意味ディズニーランドと同じくらい、宝塚は夢と魔法の世界です。だからこそ、宝塚の世界に入ることで現実逃避が可能です。

 

えるビー| たしかに…わかる気がします。私にとってのポケ森です(笑)二つ目はなんですか?

 

生尾さん華やかさです。絢爛豪華という言葉がピッタリだと思いますが、宝塚の世界は本当に華やかです。

 

えるビー| まだ宝塚未経験の私でも……わかります。とっても華やかですもんね。

 

生尾さん 宝塚の華やかな世界の中に、その世界に負けないくらい華やかな人が存在しているのが宝塚の舞台です。宝塚に入団する前は、この人たちはどのような訓練を受けているのだろうと思っていました。そしてこれが私にとっての宝塚の魅力でもあり、自分が入団したいと思った理由でもありました。

 

えるビー| 私はそんなふうに考えたことすら、なかったけど、たしかにそうですね。華やかさって身につくものなら身につけたい…では、三つ目は?

 

生尾さん 群舞!です。

 

えるビー| 群舞???

 

生尾さん ラインダンスって、ご覧になったことありますか?ラインダンスでは、一糸乱れずにみんなが同じ動きをします。華やかな世界の中で、大勢の人が同じ動きをすることによる破壊力は凄いです。私はこの破壊力に憧れて、この世界の中に入りたいと思いました。

 

えるビー| えっ!そう思っちゃいますか????

 

生尾さん 母も宝塚だったので、一種のジェラシーかもしれませんが…母にできて、私にできない訳がないという気持ちもありました。

 

人生を変えた!祖母の言葉とは

えるビー|なるほど !ということは、お母様も宝塚ご出身なので、小さい頃から宝塚に対して憧れの気持ちがあったんですか?

 

生尾さん 実は、小学生の頃は宝塚に対して憧れや入団したい気持ちはありませんでした。それよりも反発心が強かったように思います。

 

 

えるビー| えっ!

 

生尾さん今思えば、母が宝塚というだけで、周囲からチヤホヤされていたことに対する反発心だったと思うのですが…宝塚に入りたいと思ったのは中学に入学した頃です。

 

えるビー| そうなんですね。

 

生尾さん 中学に入学した頃の私は勉強が苦手だし、その上個性が強いと感じていました。そして自分自身と向き合う中で、私の個性を活かすことができる道はここ(宝塚)だと直感的に思いました。そして、宝塚音楽学校への受験を決めました、それがちょうど12歳の時です。

 

えるビー| えっ!そんな早くから、自分自身と向き合っていたんですね。私は、自分自身と向き合うなんて今もできていないかもです。ちなみに宝塚音楽学校って、倍率…めっちゃ高いですよね。入りたくても、入れないと思うのですが、受験の時ってどうだったんですか?

 

生尾さん まず周囲からのプレッシャーが凄かったです。母も宝塚だったので合格しないと絶対ダメだと思っていましたし、受からないと自分には道がないとまで思っていました。

 

えるビー| 中学生にとっては、それはかなりのプレッシャーですよね。そのプレッシャーをどう跳ね除けて、合格を勝ち取ったんですか?

 

生尾さん 受験前日にプレッシャーで精神的に潰れかけていたのですが、その時に祖母が私にくれた言葉の力が大きかったです。

 

えるビー| どのような言葉だったんですか?

 

生尾さん 『女という生き物は、男の背中を歩くだけが人生ではなくて、自分で本当に自分の好きなものを勝ち取りなさい』と。

 

えるビー| おばあ様、メッチャかっこいい!!!

 

生尾さん この言葉で私の中で、スイッチが入りました。まず、他人が敷いたレールだけを歩くのが人生ではないと気がつきました。そして、自分がやりたいことは、自分で勝ち取るしかないと。そしてこの言葉で底力が入ったと思います。

 

えるビー| ふむふむ。

 

生尾さん この時までは目的=目標が一緒で、それは『頑張ること』で、『何のために』がありませんでした。けれど祖母の言葉で、目的が『自分の夢を叶えること』、その上で目標が『目の前の物を掴むこと』に変わりました。

 

えるビー| なるほど。

 

生尾さん つまり宝塚音楽学校の受験に対して、目的が『自分の人生を変えること』、そして目標が『この試験に合格すること』に変わりました。だからこそプレッシャーに負けずに受験にチャレンジできて、合格を勝ち取れたと思います。

 

宝塚から次のステージ、ゲノムの世界へ

えるビー| 1997年に宝塚歌劇団の83期生として入団し、星組で活躍され、2002年に退団されましたが、中学の頃から憧れていた宝塚を退団しようと思った理由はなんですか?

 

生尾さん ある日突然「あっ!私の居場所ここではない」と思いました。やらないといけないことがある。5年後、10年後そして、その先の私自身の未来が見えませんでした。ただそれだけです。それで次の日に退団を決め、「次の公演で辞めます」と当時の宝塚のプロデューサーに伝えました。

 

 

えるビー| えっ…

 

生尾さん この時に、プロデューサーから「いい役が決まっているのに、もったいない」って言われて、引き留められました。

 

えるビー| それは、当然かと…

 

生尾さん でも、私が決めることだと思い、そのまま外に出て、出待ちのファンに次の中国公演で辞めると宣言しました。

 

えるビー| あっ…なんと!

 

生尾さん 周囲の方々には物凄くご迷惑をかけてしまいましたが…ちなみにこの時のプロデューサーには、社会人の先輩として今もビジネスのアドバイスをいただいております。

 

えるビー| その時、不安はなかったんですか?

 

生尾さん もちろん不安はありました。けれど退団して環境を変えることで不安がなくなると思いました。だからこそ退団を決めました。

 

えるビー| 現状維持よりも、変化を選択したんですね。

 

生尾さん そうですね。ただ何をするかこの時点では決めていませんでした。

 

えるビー| えーーーーーー

 

生尾さん 宝塚退団後2年ほど女優業をしていましたので、傍から見れば、順風満帆だったと思います。しかし、私的には「自分を見つける迷子の期間」と呼んでいます。

 

 

えるビー| えっ…「自分を見つける迷子の期間」とはどういうことですか?

 

生尾さんこの時期は、目的や目標がありませんでした。そのためとりあえずアルバイトをしようと思い応募するのですが、私は中卒だったため、マクドナルドやコンビニのアルバイトに募集しても、学歴で採用されませんでした。

 

えるビー| えっと…宝塚出身って、履歴書に書かなかったんですか?

 

生尾さん マクドナルドやコンビニの仕事に、宝塚での経験って必要ありませんよね。だから、履歴書に書く必要がないので書きませんでした。

 

えるビー|まあ、そう言われたら、そうかもですが…

 

生尾さんけれど、美容クリニックのアルバイトに応募する際には、美容に対してアドバイスするのに宝塚の経験は活かせると思ったため、宝塚出身だと履歴書に書きました。

 

えるビー| 美容クリニックで働きたいと思った理由は、他にありますか?

 

生尾さん 当時の私は美に対して、物凄く執着心を持ってました。だからこそ美容クリニックに来院される方の気持ちにも共感できるとも思い、働きたいと考えました。

 

えるビー| なるほど、まさにぴったりの仕事ですよね。私が美容クリニックのオーナーで、宝塚出身の方が応募してきたら、採用したくなります。

 

生尾さん個人経営の美容クリニックに受付として採用され、2年間アルバイトとして働きました。美容クリニックのアルバイトをしている時に、脂肪吸引や整形しても、たった一年で元に戻ってしまう人もいれば、そのまま維持できる人もいることに疑問を持ちました。

 

えるビー| ふむふむ。

 

生尾さん その当時、私は今よりも15キロ太っていました。痩せるためにいろいろなことをしましたが、痩せませんでした。そのこともあって努力しても痩せない人と痩せる人では何が違うのだろうか?という、疑問が生まれました。

 

えるビー| たしかに、それは(努力しても痩せない人の部類の)私も知りたいです。

 

生尾さん そして、努力しても変われない要因があるのでは?という思いにいたり、その要因は生まれつきの体質ではないかという結論に辿り着きました。当時はインターネットがあまり普及していない時代だったので、とりあえず新宿の紀伊國屋書店へ行きました。そして書店の人に、「生まれ持っている体質について勉強したいので、それがわかる本はどれですか?」って質問しました。

 

えるビー| それは…書店員さんもびっくりですね。

 

生尾さん書店員さんは頭を抱えていましたが(笑)「それなら…医学書かな…」と言いながら、遺伝子の棚に連れていかれました。その棚にはズラーっと遺伝子に関する本が並んでいたのですが、その中から読みやすそうなブルーの本が一冊あったので、その本を手に取りました。その本には「遺伝子体質…」と書かれていて、本を開いたら会社名が書かれていたので、その会社に行けば、自分の疑問の答えが分かるのかなと思いました。そこで、その会社に電話しました。

 

 

えるビー| なななんと!えー(驚)意味が分からないのですが…

 

生尾さん 「雇ってもらえませんか?」と電話し、面接をしてもらいましたが、採用されませんでした。

 

えるビー| えっ、面接して貰えたんですね(驚)

 

生尾さん でも、ここが自分の居場所だと思い、再度連絡して、もう一度面接を受けさせてもらえませんか?と私を雇ったら必ずいい事が起きますと伝えました。

 

えるビー| えーーーーすごっ!

 

生尾さん でも、これは根拠のない自信です。有難いことに採用されて、働くことになりました。これはあとで気がついたことですが、この会社は大阪大学医学部のベンチャー企業で、私以外は大阪大学の関係者だったんですね。本当に中卒の私にとって、この会社には自分にないものだらけでした。だからこそ、この会社にあるもの、全てを努力をして自分のものにできれば、15年後に何かが起きると確信しました。

 

えるビー| 具体的に15年後だと思ったんですか?

 

生尾さん そうです。12年後とも思ったのですが、15年後でちょうど40歳で区切りが良いですし…この当時は、15年間ここでとにかく学んで、遺伝子を広めることで、元タカラジェンヌで、元女優で、かつゲノム業界で遺伝子を広めた生尾美作子になろうと決めました。

 

えるビー| なんと!15年後のビジョンが明確にあったんですね。

 

生尾さん そして40歳になった時点で、元タカラジェンヌで、元女優でかつゲノム業界で遺伝子を広めた生尾美作子になりました。

 

えるビー| はーーー。なんかもう凄いとしか言いようがないのですが…元タカラジェンヌで、元女優でかつゲノム業界で遺伝子を広めた生尾美作子から、次のビジョン、次のステップは決まっているんですか?

 

さらに唯一無二の存在になるための次のビジョンとは?

生尾さん次の5年は経営者。女性をプロデュースできる最強の経営者生尾美作子が、5年後のビジョンです。

 

 

えるビー| なんか……もうすでに目に浮かびます。

 

生尾さん 宝塚を退団し、ビジネスに携わるようになって感じたことがあります。それは私は、商品やサービスを他人に勧めるのは得意です。しかし、自分をアピールするのが苦手だということです。

 

えるビー| えっ、そんなふうに思えないんですが……

 

生尾さん 最近、コンサルやマナー講師の仕事が増えてきたのですが、コンサルやマナー講師として生き残っていくためには、自己プロデュース力が欠かせないと考えるようになりました。

 

えるビー| なるほど。

 

生尾さん つまり、自分の価値を見出すことが欠かせないと考えているのですが、私にはその力が欠けていることに気がつきました。このままでは、これからの社会を生き残ることができないなと。

 

えるビー| ふむふむ。

 

生尾さん そこで、コロナで時間ができたので、プロフェッショナルだと言えることを書き出してみました。改めて書き出してみることで、歌、ダンス、演技は趣味だと気がつきました。その一方でセミナーやカウンセリングの場面で論理的に話せること、人のモチベーションをあげられることが得意で、プロレベルだと気がつきました。

 

えるビー| 今日初めてお会いしましたが……なんかそれわかります。もうやる気が出ています(笑)

 

生尾さん その時まで私はセミナー講師やカウンセラーとしては、まだまだ見習いだっていう意識を持っていました。けれどこの時から私はセミナー講師やカウンセラーとしてプロだという意識に変わりました。それによって、クライアントに対して自信を持ってやれます!とはっきり言い切れるようになり、企業様からお声がかかるようになっていきました。

 

えるビー| 意識がガラリと変わったんですね。ちなみに他に変化はありましたか?

 

生尾さん セミナー講師として見習いだって思い込んでいた時は、セミナーを依頼されても「無料でいいです」と言ってしまい、価格交渉すらできませんでした。けれど、自分はプロだという意識を持てるようになってから、価格交渉もできるようになりました。

 

えるビー| えーーそうだったんですね。偏見かもしれませんが、元タカラジェンヌが自己プロデュースが苦手で悩んでいるなんとて思いもよらなかったんですが….

 

生尾さん 私はいまだに自己プロデュースが苦手です。この自己プロデュースができるようになることがとても大変だと考えています。

 

えるビー| たしかに、たしかに

 

生尾さんだからこそ私の大切な宝塚の仲間と一緒に自己プロデュースをして世の中に知ってもらえたらと思ってスタートさせたのが、ジェンヌコレクションです。ジェンヌコレクションでは宝塚歌劇団を卒業したメンバーがスイミーとして、活動してもらっています。そこで、宝塚での得がたい経験、メソッド、マインドを共有することで「新しい時代の生き方」をサポートしています。

 

えるビー| スイミーという名前は、絵本のスイミーが由来ですか?

 

生尾さん そうです。スイミーは絵本のスイミーから名前をとっています。一人一人は小さなお魚だけど、集まればクジラになれる。だったらチームになって大海原を一緒に泳ごうよ!っていう意味を込めてつけました。

 

えるビー| 元タカラジェンヌが小さなお魚なら、私はちりめんじゃこです(笑)ちなみにジェンヌコレクションでは、具体的にどのようなことをされているんですか?

 

生尾さんオンラインサロンの会員様に対して、宝塚歌劇団を卒業したメンバー(スイミー)が宝塚での得がたい経験、メソッド、マインドを共有することで、新しい時代の生き方をサポートさせていただいています。

 

えるビー| なかなか、元タカラジェンヌからアドバイスを受けたり、それこそ宝塚メソッドを習える機会ってないので、すごくいいですね。めっちゃ興味があります。

 

生尾さん ジェンヌコレクションを通じて、たくさんのタカラジェンヌが宝塚から得た経験、メソッド、マインドを多くの人と共有してもらい、その結果、多くの女性をサポートしていきたいと思っています。

 

えるビー| だから、5年後のビジョンに女性をプロデュースできるが入ってるんですね。そうなんです。5年後お会いした時には、元タカラジェンヌで、元女優でかつゲノム業界で遺伝子を広めたパイオニア。そして、女性をプロデュースできる最強の経営者生尾美作子さんになっている気がします。というか目に浮かびます。今日は生尾さんの言葉に勇気や元気をいただきました。本日はありがとうございます。

 

 

生尾美作子さんの取材を終えて…

えるビー| 明確なビジョンを持つことが、夢を叶えていく秘訣かも… と思ったインタビューでした。とは言っても、将来どうなりたいか?明確なビジョンってなかなか持てないですよね。なんとなくはあるけど、生尾さんみたいに明確か?と言われると…だからこそ、まずは明確なビジョンを持ちたいと思い続けることが大事だなと。

 

そして、日々のちょっとした疑問や気づきを無視しない事が、夢を叶えるための秘訣だと思いました。ということで、まずは将来どうなりたいか?思い続けるところから始めてみます。

 

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プロフィール詳細
生尾美作子
大阪府生まれ。
元宝塚歌劇団星組。母も妹もタカラジェンヌの宝塚一家で育つ。退団後、女優業を経て、大阪大学医学部のベンチャー企業に就職後、起業。現在は遺伝子、腸内フローラを活用したカウセリング研修を全国各地で実施。また、女性誌では、連載を抱え、自らの様々な経験をもとに、美の秘訣を紹介。人は「キレイで健康になる力」を、生まれつき持っている事を確信し、どのようにそのチカラを引き出すかがむしろ大切なことと感じ、人間が本来もっている力に着目した美容・健康メソッドなどの開発に取り組む。また2020年に宝塚歌劇団を卒業したメンバーを中心としたオンラインサロン『ジェンヌコレクション』を立ち上げするなど多方面で活躍。

 

ジャンヌコレクション:https://www.jennecollection.com/

Instagram:@misako_ikuo

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