2020年10月29日公開

採用時の煩わしいを解決!採用管理システムとは?メリットからシステムの選び方まで徹底解説

「アナログな仕事(電話・FAX・紙ベース)による、作業ミスが発生しやすい環境を改善したい」
「採用業務を一元管理し、作業を効率化し人を選ぶことに専念したい」

 

会社に新しい人材を投入する「採用」は、採用担当者の采配によって人材を投入した部署に大きな影響を与える重要な役割を担っています。しかし多くの作業に忙殺されているのが現状ではないでしょうか?

 

このような状況を改善するのが、採用管理システムです。大小様々の企業が取り入れ実績も出ています。そこで今回は、採用管理システムについて下記の項目を中心に解説します。

 

・採用管理システムの基礎知識
・メリット、デメリット
・選び方のポイント
・採用管理システムの紹介

この記事では、採用担当者の悩みに答えられるようにまとめているため、最後まで読んでいただければ嬉しいです。

 

採用管理システムとは

採用管理システムとは、採用に関する業務をサポートするシステムの呼び方です。採用業務は、求人募集から、応募者選びまで業務内容が多岐にわたります。採用管理システムを導入すれば、これらの業務を一元管理することが可能です。

 

ここではまず採用管理システムが注目されている背景や、期待されていることについて解説します。

 

採用管理システムが注目される背景

採用管理システムは、別名ATS(Applicant Tracking System)と呼ばれています。英語表記があることから察しがつくかもしれませんが、ルーツは1987年のアメリカにありました。当初は大量のデータをどうやって効率的に管理をするかを主に考えていたようです。

 

よりより人材を確保するため、採用活動にも下記の内容が求めれるようになりました。

 

・採用活動にもマーケティングが必要
・応募者に負担をかけないため選考スピードを早く

例えば、戦略的な人事を仕掛け会社に優秀な人材を採用するためには、経営者と同じ目線になって会社の課題を考えなければいけません。また、優秀な人材を獲得するには、応募してくれた段階から、自社に魅力を感じてくれるよう、スピード感をもって働きかけていくことが欠かせません。

 

採用業務本来の目的を達成するためには作業の効率化が求められ、さらに、データによって採用履歴が蓄積されれば、そのデータを分析し会社が必要としている人材像を明確にすることができるでしょう。

 

これらの問題を人的な力で解決するには限界があり、システムによって解決するのが合理的です。このような理由から、多くの採用担当者が、採用管理システムに注目するようになりました。

 

採用管理システムのメリット

採用管理システムを導入するメリットは主に以下の2つです。

採用管理システムの2つのメリット

・効率化・工数の減少

・管理システムの有効活用

 それぞれのメリットについて、 順番に解説していきます。

 

効率化・工数の減少

システムに管理をまかせることで、人が介在する工数が減るため採用業務の効率化につながります。特に応募者の多い企業にとってはこの恩恵は大きいでしょう。効率が良くなる具体例をあげると調整業務の短縮です。

 

例えば応募者との面談日程の調整、社内でのスケジュール調整といった調整業務がシステム上で共有、管理できるので楽になります。

 

他にも共有という点では、履歴書など紙媒体での不要なコピーもなくなり情報共有のタイムラグも解消できます。このように採用活動の効率化が可能です。

 

蓄積されたデータの有効活用

蓄積されたデータが、次の採用にも活用できるのも採用管理システムの大きなメリットです。これまでどんな人材をどの部署で採用してきたか等、システム上で全て記録管理できるため、社内における人事的な課題を客観的に分析できます。

 

さらに管理システムの中には、下記のような機能があります。

 

採用管理システムの主な機能

・求人広告の一元管理
・採用サイトの運用管理
・採用サイトのSEO対策機能

 

このような求人募集をサポートする機能があり、活用することで応募者が集まらないという悩みを解消できます。

 

前述した効率化と合わせて、管理システムの恩恵により採用担当者は人選に専念できるようになるのが大きなメリットと言えるでしょう。

採用管理システムのデメリット

メリットは十分にご理解いただけたかもしれませんが、反対の視点も大事ですね。あえてデメリットをあげるなら以下の3点です。

採用管理システムの3つのデメリット

・導入コストがかかる
・自社の業務フロー、使用ツールとの相性
・仕組みを浸透させるのに労力がいる

ここでは、それぞれのデメリットと対処方法について解説します。

 

導入コストがかかる

これはシステムを導入する際には必ずつきまとう問題です。

 

採用管理システムは何十種類も存在し、その中には無料で使えるものもあります。ここは費用対効果でシステムの性能、人事で取り扱う採用人数に応じて選びましょう。

 

導入コストや、採用担当者の人的コストを天秤にかければ、自社にとって本当に必要なシステムなのかが見えてきます。

 

自社の業務フロー、使用ツールとの相性

システムを採用する際には、業務フローや自社で使用しているツールを理解しておきましょう。

 

効率化をはかろうとしているのに、既に導入されている自社の仕組みとマッチしなかった場合、より作業が煩雑になってしまい、労力がかかってしまう恐れがあるからです。自社で元々使っているツールの利便性を優先するために、導入できる採用管理システムの選択肢が少なくなる可能性があります。

 

システムによる効率化を目指すなら、現状を把握して連携できるものを導入しましょう。

 

仕組みを浸透させるのに労力がいる

仕組みが大きく変われば変わるほど、さらに関わる人間が多いほど、その仕組みを新たに浸透させるには時間と労力がかかります。

 

操作性が大きく変われば、それにより工数がかかり採用担当の業務負担は大きくなります。ただ一時的なものであれば問題ないので、できるだけ早く浸透させるように工夫しましょう。

 

具体的には採用担当者に近い一部の人間にシステムを理解させ、末端まで浸透させるのは他人にまかせてしまうと考えたほうがいいですね。

 

ただし、導入本来の目的を見失わず、会社の体制を見て臨機応変に対応すれば解消できる問題です。

 

採用管理システムの選び方

メリット・デメリットをお伝えしたところで、ここからはシステムの選び方について解説していきます。

 

デメリットの項目でも触れましたが、自社のシステムとの相性が関係する場合があるので、必ずしもポイントおさえる必要はありません。 大事なのは導入することで目的が果たせるかどうかです。

 

選び方で大切な3つのポイント

採用管理システムを選ぶ際に確認しておきたいポイントは下記の通りです。

採用管理システムを選ぶ際の3つのポイント

・何を効率化したいのか?

・次の採用にシステムをどう活用したいのか?

・システムの種類

この3点になります。繰り返しになりますが、導入する目的を明確にすることがシステム選びの最大のポイントです。

 

何を効率化したいのか?

応募者へのやりとりが多く時間をとられるので自動化したい、書類の扱いや共有にかかる時間がもったいないなど、最も効率化すべき業務がどこで、そのことを解決することによってどうなるのかを明確にしましょう。

 

次の採用にシステムをどう活用したいのか?

システムを導入し有効活用することで、今後の採用にどんな良い効果を狙うのかを明確にします。

 

例えば、ここ数年でどういった属性から応募が集まっているのか?どの求人媒体のレスポンスが高いのか?そのデータを元に広告費用の増減を決め、無駄なコストを無くすというのも一つの活用例です。

 

システムの種類

採用管理システムには「クラウドタイプ」と「オンプレミスタイプ」という根本的なシステムの違いがあります。

 

まず、クラウドタイプは、オンライン上で完結し新たな設備投資が必要ないのですぐに始められます。機器の導入などがないため初期費用をおさえられますが、管理はシステム提供者に委ねられるため、導入後に拡張したいことが出てきても、対応が難しい場合があります。

 

オンプレミスタイプは、自社に専用のネットワークを構築するため設備導入が必要になり、初期費用がいるのと導入まで時間がかかる場合があります。一度設置すれば、自社専用にカスタマイズできるので拡張性は高いです。

 

今はITの進化に伴いクラウドが主流化している傾向があります。合わなかったらやめて次を試せる、というのがクラウドタイプが好まれる理由の一つかもしれません。

 

採用管理システムをタイプ別に5つ紹介

最後にこれまでご紹介してきたことをふまえて、おすすめの採用管理システムを5つご紹介します。

 

ジョブカン

株式会社Donutsが運営している採用管理システムです。

引用先:ジョブカン
採用管理以外にも、勤怠、経費、労務、給与などあらゆるバックオフィス業務の効率化をはかることができるシステムです。

 

新卒・中途どころかアルバイト・パートまで対応し、さまざまな求人媒体からの紹介も受けられます。人数制限はありますが無料プランもあるので、使用感を試してから本格的に使用するという選び方も可能です。

 

採用管理システムsonar ATS

Thinkings株式会社が運営している採用管理システムです。

採用管理システムsonar ATS

 

 

引用先:採用管理システムsonar ATS
新卒採用及び、中途採用を統合管理できるシステムで、LINE・メールなど連絡ツールとの連携もできて連絡漏れを防ぎます。さらに職業適性検査システムの「適性検査Compass」との連携も可能で、受験結果の反映も自動化できます。

 

HRMOS(ハーモス)

株式会社ビズリーチが提供している採用管理システムです。


引用先:HRMOS(ハーモス)

ビズリーチの膨大な人材データーベースから、AIが自動で会社に適した条件の人材を紹介してくれる機能があります。その他素晴らしいヘッドハンターを推薦機能など、即戦力を引っ張ってくる中途採用向けの機能が充実しています。

 

料金については問い合わせが必要です。クラウド型サービスなので初期費用はかからない、もしくはかかったとしても少額かもしれません。

 

MOCHICA(モチカ)

株式会社ネオキャリアが運用している採用管理システムです。

引用先:MOCHICA(モチカ)
特徴はLINEとの連携を強みとし、連絡がとりやすいコミュニティツールをおさえ応募者との連絡をスムーズに行えるようにします。新卒採用向けと言えますね。

 

HITO-Link

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社が運営している採用管理システムです。

引用先:HITO-Link
人事が人の選考に専念できるよう、自動化・最適化を徹底しています。さらに充実した管理機能が、追加料金なしで使えるのが魅力的です。

 

料金は区別されたプランはなくシンプルに月額70,000円となっています。

 

まとめ

今回は下記の項目を中心に、採用管理システムについて解説しました。

 

・採用管理システムの基礎知識
・メリット、デメリット
・選び方のポイント
・採用管理システムの紹介

初めて採用管理システムを取り入れようと考えている際は、公式サイトにある導入事例を参考にしてみてください。自社の解決したい課題を明確にし、その課題に近い事例を見ると具体的に未来像を描きやすいはずです。

 

また、ロジックブレインでも人事にまつわる悩みを解決するシステムやコンサルティングを提供しています。人事、採用についてのご相談はお気軽にお問い合わせください。

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