2021年8月16日公開
コミュニティー作りのプロが教える!多様性の時代に求められるマネジメントとは
今までのやり方では通用しないとなんとなく感じている人も多いのではないでしょうか?
多くの企業では、働き方改革やダイバーシティーの推進。さらにコロナ禍によりリモートワークをせざるを得なくなってしまったりと、社会全体が大きく変化し、働く人の価値観や考え方も多様化しています。
昔は上司の一言で動いていた組織も、今は…と感じている方も多いかもしれません。だからこそ今までのやり方では通用しない。変化しなければいけないと感じているのではないでしょうか?
そこで今回は、30年前から女性の社会進出をサポートする事業に携わり、長年ダイバーシティーの推進に尽力されてきた大沢清文氏にこれからの時代のマネジメントに必要な考え方や具体的なやり方、そしてこれからのビジョンについてお話を伺ってきました。
ー登場人物ー
大沢清文(おおさわ きよふみ)
一般社団法人キレイデザイン協会理事長
株式会社ブランドワーク代表取締役社長
大学中退後、生き方に迷い5年間で33の職を転々と繰り返した後、ひとりの尊敬できる経営者との出逢いからサロン経営をスタート。男性エステティシャン&メイクアップアーティストとして活動し、その後、エステティシャンのマネジメント業務に携わり、起業して3年で年商1億円のサロンを創り上げる。また私立女子校にエステ・メイク・ネイル・カラーなどのトータルビューティの学校プロデュースで本格的に教育事業へ参入。さらに「人生を、もっとキレイにカラフルに」を理念に一般社団法人キレイデザイン協会を設立し、理事長に就任。現在は、世界中のどこにいてもパソコン1つで仕事ができる環境を確立し、田舎の佐賀で暮らしながら、オンライン講座を全国・海外へ配信中。
HP:https://www.kiyofumi-osawa.com/
一般社団法人キレイデザイン協会HP:https://kirei-d.jp/
えるビー
LB MEDIAのインタビュー記事に出没。得意技はインタビューの時に、なんで?どうして?とどんどん突っ込むこと。趣味は名言集め。今年の目標はLINEスタンプになること。
目次
これからの時代、男性社会の常識では通用しない
えるビー|コロナの影響だけでなく、なんとなく社会の雰囲気として、今までの常識ややり方では通用しないのかな…と思うのですが、どう思われますか?
大沢氏| そうですね。私は、これからの時代は女性の時代だと考えています。
えるビー|なぜですか?
大沢氏| 社会が成長期の時は、男性の力、社会が成熟期に入ると女性の力が必要です。そして今の日本の社会は、成長期を過ぎ、成熟期に入っています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|だからこそ、これからの日本の社会では女性がもっと主役になるべきです。
えるビー|なるほど!
大沢氏|また、えるビーちゃんも聞いたことがあるかもしれませんが、これからは風の時代だとも言われています。
えるビー|風の時代???
大沢氏|風の時代とは、分かりやすく説明すると女性の時代のことです。そして風の時代の前の時代は土の時代で、土の時代は男性の時代でした。つまり、男性の時代は終わったということです。
えるビー|そうなんですね。
大沢氏|今までの日本の社会は男性が作った社会です。男性が作った社会では、これからの時代、上手くいかないと考えています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|だからこそ、今までの男性社会の常識とは真逆なことをしながら、社会を作り変える必要があると考えます。
えるビー|なるほど〜たしかにそうかも…
大沢氏|実のところ…男性側もこのままではいけないと理解している人も多いと思います。
えるビー|そうなんですね。
大沢氏|政治も経済も女性を主役にしなければいけないと、理解している人が多いようです。
えるビー| なるほど!だからここ数年、女性活躍とか、女性管理職を増やそうとか言われているんですね。
大沢氏|今の男性社会で生き残ることができるのは、男性かもしくは、男性的な女性です。だからこそ、男性だけでなく、女性もこれからの時代を生き抜くために思考をシフトチェンジさせる必要があります。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|これからの管理職は、これからの時代にあった、特に女性をマネジメントをする力が求められると、私は考えています。
えるビー| たしかに!
大沢氏|実際に、私のところに女性のマネジメントに関して相談に来られる男性が、以前に比べると増えています。
えるビー|そうなんですね!
男性が女性をマネジメントするなら女性の頭の中を理解する
えるビー|今更ですが…男性に対するマネジメントと女性に対するマネジメントって、違うんですか?
大沢氏|違います。特に男性が女性をマネジメントする際には、女性の頭の中を理解する必要があると考えます。
えるビー|ちなみに大沢先生は美容業界からキレイデザイン協会の理事長と、30年以上女性を相手に仕事をされてきたと思うのですが、昔から女性をマネジメントをするのが得意だったんですか?
大沢氏|いえいえ、私は男性です。だからこそ、昔は女性のことを理解できずに、たくさん失敗してきました。
えるビー|えーーーーそうなんですか?具体的にはどんなことやらかしてしまったんですか?
大沢氏|エステ経営していた時に、ある女性スタッフから「会社を辞めたいです」と言われました。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|そこで私はその女性スタッフに辞表届の書き方を伝えたところ…「本当に辞めたいわけではなく、辞めたいと思うくらい悩んでいることを知って欲しかった」と言われました。
えるビー| えるビーも女の子なので、たしかに…辞表の書き方教えられたら…空気読んでよと思ってしまうかも。
大沢氏|男性相手なら、私のやり方は間違っていなかったと思います。しかし、この時の私は、女性と男性の違いを知らずに同じやり方をしてしまいました。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|このような経験から、男性と女性ではマネジメント、コミュニケーションの取り方が違うと気がつき、男性と女性の違いについて学び始めました。
えるビー|そうだったんですね!
大沢氏|男性と女性は違うからこそ、男性に対するマネジメントを同じように女性にやってしまうと上手くいかなと私は考えています。
マネジメントをする上で、知っておきたい男性と女性の違いとは
えるビー| 男性と女性ってどんな違いがあるんですか?
大沢氏|まず、男性は一人で戦う脳で、一方で女性は寄り添う脳です。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|そのため、男性と女性ではマネジメントのやり方が違います。男性をマネジメントするためには、明確な目標や目的、指示が必要です。しかし女性は明確な目標や目的が不要です。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|例えば、女性はたわいのない雑談を永遠と続けることができますが、男性は目的もなく話す雑談が苦手です。男性に対してコンサルをする際に、女性と雑談するようにアドバイスするのですが「無理です…」と言われることが多いです。
えるビー| そうなんですね。
大沢氏|私は長年女性向けにセミナーをやっていますが、セミナーを始めたばかりの頃は、色々な情報を受講生に伝えなければいけないと思っていました。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|しかし、受講生が女性ばかりの場合、セミナー中に講師が一方的に話をするよりも、ワークショップを多く取り入れて受講生にたくさん話をしてもらった方が満足度が高いことがわかりました。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|それから私のセミナーは、2時間のセミナー中に、講師が話す時間は1時間、残りはワークショップをして皆さんに話をしてもらうようにしています。
えるビー|他に男女の違いを感じることはありますか?
大沢氏|男性は目標志向で、女性はプロセス志向の傾向が高いように感じています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|そのため男性が女性に対して、目的はとか?目標はとか?質問してしまい、女性のモチベーションを下げてしまうことが多いです。
えるビー| あーー分かるかも。
大沢氏|例えば、女性向けの商品はサービスを新しく作る場合、作る過程から関わってもらう方が上手くいくと思います。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|実は私がセミナーを作る際には、作る段階から受講生に参加してもらっています。
えるビー| ???
大沢氏|私はClubhouseでルームを立ち上げた際には、最初に何か質問ありますか?と話のテーマからルーム内で決めます。その時に、例えば、ランディングページの作り方がわからないと質問されたら、ルーム内で説明していきます。
えるビー| なんと!
大沢氏|もし途中で、これはルーム内で教えるのが難しいと思った場合、セミナーにするけど、参加しますか?と声をかけます。このようにしてセミナーを作ったりしています。
えるビー|へーーーすごい!確かに、自分で作った感があって、参加したくなりますね。ちなみに他には何かありますか?
大沢氏|例えば、新しいツールを取り入れる際には、習得するために学習が必要です。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|男性は、自分一人で、やり方を調べて練習しようとします。しかし同じやり方を女性にやってしまうと上手くいきません。
えるビー| ???
大沢氏|女性の場合は、まずはチームを組んで、練習ができるような場を設けます。一人でやらせてしまうと挫折してしまいがちです。だからこそ女性に対してはチーム学習をさせる方が上手くいきます。
えるビー|なるほど!男性は一人で戦う脳で、女性は寄り添う脳だからですね。
大沢氏|そうです。だからこそ、男性にはライバルを、女性には応援し合える仲間を作ってあげることがポイントです。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|例えば、男性の上司が、女性のチームをマネジメントする際に、チームメイト同士で競い合わせたり、競争させてしまいがちです。なぜなら、男性のチームをマネジメントする際にはその方法が通用するからです。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|しかし女性ばかりのチームでは、そのやり方ではチームとして稼働しません。女性脳は寄り添う脳です。だからこそみんなで教え合う、応援し合えるような関係性を築かせる必要があります。
えるビー| なるほど!全然違いますね。
大沢氏|例えば、営業チームをマネジメントをする際に、男性ばかりのチームなら、競争させることで売上は上がるでしょう。しかし、女性ばかりのチームでチーム員同士を競争させてしまうのはNGです。それよりも困った時にお互いにサポートし合えるようなチームを作る方が売上が上がります。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|だからこそ、管理職が男性と女性の違いを理解することが重要です。
女性が自発的に行動するチームを作るためには
えるビー|女性をマネジメントをする時に、応援し合える関係を作ることが大事だということですが、そのために、管理職ができること、まずやるべきことって何ですか?
大沢氏|安心して話をできる環境を作ることです。女性は男性とは違い、子供を産み育てます。だからこそ男性と違い、女性は安心安全を求めます。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|自分ができない、困っている。助けて欲しい時に、安心して手をあげられる環境を作ってあげる必要があります。
えるビー| たしかにそうかもですが…そうは言っても、手をあげることができない人も多いと思います。
大沢氏|そうですね。その組織自体が普段から自己開示できる雰囲気を作っていないと、難しいと思います。
えるビー|どうやったらみんなが自己開示できる雰囲気が作れるのですか?
大沢氏|まずは、管理職、リーダーが自己開示しないと、安心安全な場を作ることができません。
えるビー| なるほど!
大沢氏|安心安全な場を作るためには、管理職、リーダーが率先して過去の失敗談やネガティブな話を、話すことが重要です。私自身も色々な場で、奥さんから怒られた話とかをするようにしています。
えるビー| とは言っても、今まで過去の失敗談やネガティブな話をしてこなかった人にとっては、かなりハードル高いかと…
大沢氏|そうですね。まずは1対1の場で話す練習をしていくといいと思いますよ。
えるビー| なるほど!1on1の時とかにするといいかもですね。
大沢氏|この時に弱音を吐いたり、弱点を見せてしまうと舐められるという発想ではなくて、自発的に助けてくれる人が増えるという発想に切り替えるといいと思います。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|上司自ら「自分はこれが苦手だから誰か助けくれる?」と声をあげると、「それなら私がやりますよ」と手を上げてくれる人がいるはずです。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|何でもできる完璧な上司だと、誰の手も必要ありません。
えるビー| たしかに!そうかも。
大沢氏|上司が全部一人でやってしまうと、部下がチャレンジする機会を奪ってしまいます。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|上司の役割は、みんなにポジションを作ってあげることです。つまりこれからは完璧な上司ほど上手くいきません。それよりも、自分が苦手なことを自己開示して、周囲にサポートを求めることができる上司。これからの時代はちょっと抜けてるくらいが上手くいくと思います。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|自分が苦手なことを周囲に任せることで、一人一人に活躍できるポジションをチーム内で作ってあげることに繋がり、その結果、自発的に行動するチームを作ることができると考えます。
えるビー| なるほどですね!
女性のリーダーを育てるためには
えるビー|女性をマネジメントするには、チームを作ることが大事ってことですね。
大沢氏|そうですね。女性は仲間、チームを作ってあげることが、マネジメントする際のポイントです。
えるビー|ちなみに、チームには、チームのメンバーを引っ張っていくリーダーの存在が欠かせないと思うのですが、大沢先生は、リーダーをどのように育てているんですか?
大沢氏|リーダーはあり方が先でやり方が後です。そのため誰をリーダーに抜擢するかが重要です。
えるビー|そうなんですね!それなら大沢先生はどのような基準でリーダーを選んでいるんですか?
大沢氏|徳がある人です。
えるビー| ???
大沢氏|率先して周囲の人を応援する人。「私が手伝います」とすぐに手をあげる人です。
えるビー| なるほど!
大沢氏|リーダーを抜擢する際には、リーダーシップ力がある人など能力や才能がある人をついつい選んでしまいがちです。しかし、私はそれよりも先に人に与えることができる人、周囲の人を応援できる人を選ぶようにしています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|そのような人をリーダーとして選ぶと、まずはこのチームのために何ができるか?考えて、行動してくれます。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|それにより、チームのメンバーも影響を受け、自然と応援し合えるチームになっていきます。
えるビー| なるほど!自然と応援し合えるチームができちゃうんですね。
女性のやる気を引き出すコツとは
えるビー|応援し合えるチームができたら、次はみんなにやる気を出してもらう必要があると思います。ちなみに女性のやる気を引き出すコツ?ポイントってありますか?
大沢氏|女性のやる気を引き出すポイントは、未来を見せることです。リーダーはチームのメンバーのやる気を引き出すために、未来を見せ、そして語れる力が必要です。
えるビー|未来を見せるって…どうやったらいいですか?
大沢氏|未来を見せるためには、未来が見える質問を投げかけます。
えるビー|例えば?
大沢氏|「一年後はどうなっていたい?なら、三年後は?」と質問を投げかけていきます。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|この時に1ヶ月単位ではなく、1年単位で語ることが重要です。
えるビー| ???
大沢氏|1ヶ月でできることはたかが知れています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|1ヶ月では人は変わりません。そのため1年単位で語ります。日本人は農耕民族です。1年かけて、田んぼや畑を耕し、種を植えてそして育てて、収穫をしていきます。だからこそ、私は、1年単位で未来や目標を追かけていく方が日本人には合うと思っています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|営業の場合、1ヶ月単位だとお客様を集めて、回収しての繰り返しです。これでは、いつの間にかお客様がいなくなってしまい、続かないでしょう。
えるビー| たしかにたしかに。
大沢氏|しかし1年単位で考えると、お客様を集めて、育てて、回収してというように、育てる期間を設けることができます。そうすることで、短期的には売上アップを期待できませんが、長期的に見るとコンスタントに売上アップが可能です。
えるビー| なるほど、なるほど、長期的な視点で、未来を見せて、語ることで女性のやる気を引き出すことが可能なんですね。
大沢氏|そして常にそれを語り続けることができるのがリーダーであり、トップだと私は考えています。
これからのビジョン
えるビー|これからの大沢先生のビジョン。夢、やりたいことを教えてください。
大沢氏|私自身は、遊ぶように働き、旅するように生きるをテーマに活動をしています。
えるビー| いいですね。
大沢氏|そして、みんなを自由に稼がせたいと思っています。
えるビー|そうなんですね!
大沢氏|インターネットが今のように発達する前に、今のように自宅にいながら社会と繋がり、仕事をすることは難しかったです。
えるビー|たしかに…そうでした。
大沢氏|しかし、今はインターネットが発達したおかげで、例えば、Zoomを使えば自宅にいながらセミナーを開催したり、受講したり、MTGや飲み会をしたりと、社会と繋がることができる環境が整っています。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|昔の社会は男性もしくは、男性のように仕事ができる女性しか活躍できませんでした。けれど今は、パソコンが1台あれば自宅にいながら家事や子育てをしながら仕事ができます。
えるビー|ふむふむ。
大沢氏|女性が仕事ができる環境が整った今だからこそ、私はより多くの女性が稼げるようにサポートしたいと考え、そのため必要な情報を発信したり、コミュニティーを作ったりしていきたいと考えています。
えるビー|そうなんですね。えるビーも女の子なので、なんだかこれからの時代が楽しみになってきました。本日はありがとうございます!
大沢氏とのインタビューを終えて
えるビー|
なんとなく、これからは女性の時代、女性が主役の社会になっていくのかなと思っていましたが、今回大沢先生のお話を聞いて、確信が持てました。そして、これからは、男性だけでなく、女性、どんな人でも自分らしく働くことができる時代になっていくんだなと思うとワクワクしますね。
だからこそ、これからは今まで以上に自分が持っている可能性を信じて、いろいろなことにチャレンジしていきたいと思います。
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