2020年10月29日公開
サブスクリプションとは?自社サービスをサブスク化する際のメリットとデメリットを解説
「サブスクリプションって何?よく聞くけど・・・」
「サブスクリプションを利用して、会社の売り上げを上げたい!」
「サブスクリプション」という言葉を耳にして、このように思ったことはありませんか?
「テレビのニュースやCMなどで聞いたことはあるけど、どういう意味なのかわからない」といった人も、多いのではないでしょうか?この記事では、下記の項目を中心にサブスクリプションについて解説します。
・サブスクリプションのメリット・デメリット
・代表的なサブスクリプション
・サブスクリプションの注意点
自社でサブスクリプションを導入する際に、参考にしていただけると嬉しいです!
目次
サブスクリプションとは
サブスクリプションとは、お金を支払うことで、一定期間分のサービスやコンテンツを利用できる機能のことです。近年、サブスクリプションは非常に注目を集めており、以下のようなサービスに導入されています。
・動画配信サービス(Amazon プライム・ビデオ・Hulu)
・クルマ(KINTO)
すでに利用している人も、多いのではないでしょうか?ここでは、サブスクリプションの市場と、サブスクリプションの特徴について解説します。
サブスクリプションの市場
サブスクリプションの市場は、急成長しています。
出典元:株式会社矢野経済研究所
市場調査によると、2019年度のサブスクリプション国内市場規模は、エンドユーザーの支払額ベースで、6,835億2,900万円ですが、2020年には前年度比15.2%増の7,873億円を予測しています。
この調査結果からも、今後もサブスクリプション市場は、拡大していくと予測できるでしょう。
また、AmazonやAppleなども新サブスクリプションサービスを発表し、拡大の兆しを見せています。サブスクリプション市場が今後も伸びていくことは、確実でしょう。
買い切り型との違い
サブスクリプションの一番の特徴は一定期間分の料金を継続的に支払うことで、サービスや商品を利用できる点です。
例えば、サブスクリプション採用している代表的なサービスの一つがNetflixです。Netflixを利用する場合、月額料金を支払うことで、サービスを継続的に利用できます。
このように、一度購入したらずっと利用できる買い切り型のサービスと異なります。
サブスクリプション導入のメリット
ここからは、サブスクリプションのメリットについて紹介していきます。具体的には、以下の3つです。
サブスクリプション導入の3つのメリット
・売上額の予想がしやすい
・導入のハードルが低い
・データが取れる
サブスクリプションサービスを販売することで、安定した経営基盤を築けます。それでは、詳しくみていきましょう。
売上額の予想がしやすい
サブスクリプションサービスを販売することで、収入の予測が立てやすいでしょう。理由は、以下の通りです。
・毎月の収益は「定額料金×契約者数」で計算できる
・解約率の平均を出すことで、より正確に収益を予測が可能
利用者が解約しない限り、継続的に収入が入ってきます。もし解約者が出たとしても、大人数が同じタイミングで解約することはないといえるでしょう。
そのため、契約者数がわかっていれば、売上額の予測もしやすいです。
顧客側の導入へのハードルが低い
サブスクリプションサービスは、顧客が契約するためのハードルが低いです。なぜなら、以下の2点が理由に挙げられます。
・解約が簡単である
例えば、動画配信サービスのHuluは、月額1,026円(税込)で全ての作品を見放題です。また、Webサイトやアプリから簡単に解約できます。「契約費用も安く、解約も簡単」であれば、深く考えずに契約してしまう人は多いのではないでしょうか?
サブスクリプションサービスは、導入するためのハードルが低いと言えます。
その結果、契約率は向上し、安定的に収入源を確保できるため、売上の安定に繋がるでしょう。
データが取れる
サブスクリプションサービスに契約した顧客のデータを取れるようになります。
自社のサービスを顧客がどのように利用しているか、事業者側は細かく知ることが可能だからです。
例えば、音楽配信サービスでは、利用者が「どのジャンルの音楽を聴いているか」「どんなアーティストの曲を聴いているか」を調査できるでしょう。集めたデータを、以下のために利用できます。
・新規顧客獲得のため
・解約率を下げるため
契約者のサービス利用状況のデータを取ることで、さらなるサービス向上へ繋げられるでしょう。
サブスクリプションのデメリット
ここからは、サブスクリプションのデメリットをまとめています。具体的には、以下の2つです。
サブスクリプション導入の2つのデメリット
・メンテナンスが必要
・ユーザーを集めるのが難しい
メリットばかり目に付きやすいですが、サブスクリプションを継続し続けるのは、簡単ではありません。それでは、詳しくみていきましょう。
メンテナンスが必要
サブスクリプションのサービスを、細かくメンテナンスする必要があります。
なぜなら、定期的に利用料金を支払う顧客は、常に新しいコンテンツを求めているからです。サービスのメンテナンスを怠ると、すぐに解約されてしまうでしょう。
例えば、動画配信のサブスクリプションを契約して、旧作しか見れなければ、いずれ解約したくなりますよね。
顧客を常に満足させるためのアップデートが非常に重要であり、そのためのコストも必要になるでしょう。
ユーザーを集めるのが難しい
サブスクリプションは、契約者を集めることが難しいです。特にスタート直後は、情報が少ないので、契約に踏み切る人は少ないでしょう。
例えば、周りに誰も使用者がおらず、SNSなどにも口コミがないサブスクリプションを、簡単に「契約しよう!」と思うでしょうか。
サブスクリプションは、スタート直後に契約者が増える事例が少ないので、ある程度長期的な戦略が必須です。
代表的なサブスクリプションサービス
ここからは、代表的なサブスクリプションサービスを、ジャンルごとに紹介していきます。具体的には、以下のジャンルです。
・住まい系
・車
・ソフト、アプリ
すでに使ったことのある人もいるのではないでしょうか?それでは、詳しく説明していきます。
学習系
月額制で学習できる、サブスクリプションサービスがあります。特に、英会話学習のためのサービスが人気です。
引用先:ネイティブキャンプ
例えば、ネイティブキャンプでは「社会人になって、学習時間が確保できない」という人のために、隙間時間にスマホのみで英会話学習ができます。また、スタディサプリなどの、受験生のためのサブスクリプションサービスも人気です。
英会話教室や、学習塾とは違った学習方法が出現しています。これからもスマホなどを利用して、隙間時間に学習できるサブスクリプションサービスは増えていくでしょう。
住まい系
サブスクリプションサービスを利用して、家に住めます。
一定期間分の料金を支払い、各地に住むことで、別荘を所有した気分になれるでしょう。また、長期的な出張の多い人や、フリーランサーにもおすすめです。
引用先:OYOLIFE
住まい系のサブスクリプションサービスには、OYOLIFEのように、水道・光熱費・WiFiなども含まれているサービスもあります。今後、OYOLIFEのようなサブスクリプションサービスが増えてくれば、今までの生活様式は一変する可能性があるでしょう。
住宅・観光業界の会社にお勤めの人は、サービスの考案をしてみてはいかがでしょうか?
車
革新的なサービスである、車のサブスクリプションもあります。
月額料金にメンテナンスや保険料なども含まれているのが、サブスクリプションであることの、大きなメリットです。トヨタが打ち出したサービスの、KINTOが有名でしょう。
引用先:KINTO
「車を定期的に乗り換えたい」「保険の契約などがめんどくさい」という人に、とても人気なサービスです。
今後トヨタだけでなく、様々な自動車会社がサブスクリプションサービスを打ち出してくることは間違い無いでしょう。
ソフト・アプリ
パソコンのソフトや、アプリのサブスクリプションも有名です。特にIT業界はトレンドの移り変わりが激しいので、常に最新モデルを使用する必要があります。
一定期間分の利用料金を支払うことで、常に最新モデルを使用し続けられるので、ソフトやアプリのサブスクリプションは、とても重宝されるでしょう。ここでは、わかりやすい例として、Adobeを紹介します。
引用先:Adobe
Adobeを導入することで、画像編集ソフトや、動画編集ソフトなどを使用できます。さらに、月額料金を支払うことで、常に最新にアップデートされた状態で、快適に作業できるでしょう。
ソフトやアプリを作成して、サブスクリプション型で販売してみてはいかがでしょうか?
サブスクリプションの注意点
この記事を読んで、「サブスクリプションサービスを開始するぞ!」と思った方もいるでしょう。しかし、開始する前にいくつか注意点を挙げておきます。具体的には以下の点です。
サブスクリプションの注意点
・契約率ばかり気にしてしまう
・アップデートや旬なコンテンツが少ない
・カスタマーサクセスを導入していない
まとめると、「契約後の顧客へ対するフォローが重要」ということになります。
コンテンツが充実していなかったり、サービス側からの提案や、困りごとのヒアリングが無いと、すぐに解約されてしまいます。特に、「とりあえず契約してみた」というユーザーは、すぐ解約してしまうでしょう。
カスタマーサクセス を導入して、コンテンツやサービスのアップデートを欠かさないことが、サブスクリプションサービスを成功させるために重要です。
カスタマーサクセスに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
まとめ
今回は、サブスクリプションを4項目に分けて紹介しました。
・サブスクリプションのメリット・デメリット
・代表的なサブスクリプション
・サブスクリプションの注意点
サブスクリプションは、大きなメリットを持っていますが、労力やコストがかかることは避けられないです。しかし、今後も注目を集めていく市場であることは、間違いないでしょう。
なるべく早めにサブスクリプションサービスを構築し、他の企業との差別化を図ることで、売り上げ拡大の第一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか?
ぜひ、この機会にサブスクリプションサービスの構築を始めていきましょう!