
2025年5月29日公開
【ユーザーボイス】感覚からロジックへ!顧客対応のすれ違いを防ぐタイプ別アプローチの実践術 株式会社 One Day Design
「同じ説明をしているのに、人によって反応が違う」「相手の期待に応えているつもりなのに、満足度が上がらない」このような顧客対応の悩みは、営業やサービス現場では日常茶飯事です。
今回は、パーソナルジムを展開する株式会社 One Day Design代表 矢野耕二氏に、TENPiNを導入して顧客ごとの接し方を見える化し、入会率・売上・指名数の向上につなげた事例について伺いました。
基本情報
会社名:株式会社 One Day Design
本社所在地:福岡県北九州市
業種・業態:スポーツ、健康、美容施設の運営
従業員数:名
目次
“なぜか退会する”の正体は「タイプのズレ」だった
はやみ|TENPiN※はいつから導入していただきましたか?
※TENPiN
TENPiNは株式会社ロジック・ブレインが開発提供している、お客様の個性を分析し、ビジネスの拡大・成長につなげるクラウドCRMシステムです。生年月日を入力するだけで、営業やマーケティングで成果をあげるために必要な顧客情報を提供します。それにより自社の営業やマーケティングを支援します。
矢野 氏|2024年の春頃からです。
はやみ|まず、TENPiNを導入する前にどのような課題があったのか教えてください。
矢野 氏|パーソナルトレーニング事業では「体を鍛える場」ではなく、「人生を変えるきっかけを提供する場にしよう」という想いを持って、地域に根ざしたサポートを続けてきました。ただ、その中でずっと気になっていたのが、顧客対応のムラだったんです。
はやみ|同じように接客しても、なぜか響く人と響かない人がいる…ということですね?
矢野 氏|そうなんです。担当者の感覚で対応が決まることが多くて、相性のいいお客様にはすごく喜ばれるのに、相性が良くないお客様には同じ対応をしてもなかなか伝わらないし、響かない。
具体的には、シフトの関係で担当が変わることもあります。この時に担当者によって対応が変わらないようにするために、事前に情報共有をしていても「前の人と感じが違う」と言われてしまうことがありました。そこから顧客と担当者の関係が薄れ、気づけば退会されていた…ということも多々ありました。
はやみ|同じサービスを提供しているのに響かないということですね。お客様にとっても、担当者によって対応が変わることはストレスだったかもしれませんね。
矢野 氏|そう思います。スタッフ側も「あれ、この前はうまくいったのに今日は微妙だったな…」って感じることがあって。結果、理由が分からないまま関係が薄くなっていき、そして退会されてしまうことは、スタッフ側もストレスになっていたと思います。
相手のタイプに合わせるという新しい接客スタイル
はやみ|そんななかで、TENPiNと出会われたということですか?
矢野 氏|そうです。ある交流会でロジック・ブレインの方を紹介してもらいました。この時にまず私自身の分析を受けて、なるほどと思ったのが、自分がこうあるべきだと思っている姿と、他人が自分に期待する姿が違うかもしれない、という気づきでした。
はやみ|確かに、それってなかなか自分では気づきにくい部分ですよね。
矢野 氏|そうなんです。それで、スタッフ全員を3タイプ※分析したところ、理性タイプは0%、比較タイプは40%、そして感性タイプは60%と想像以上に感性タイプに偏っていたんです。
一方で、お客様を3タイプで分析すると、理性タイプが28%、比較タイプが39%、感性タイプが34%いました。この結果から、同じタイプ・異なるタイプでのヒューマンリレーション※の確認と共有が必要だと考えました。
※3タイプとリレーション
TENPiNの独自分析により、対象者を理性タイプ・比較タイプ・感性タイプの3つのタイプに分類します。TENPiNではパッと見てわかるように、理性タイプは黄色、比較タイプは青、感性タイプは赤の3色を使って表示しています。
そのため利用者の方の中には、3つの色でそれぞれのタイプを把握されているケースが多々あります。理性タイプは「良い悪い」。比較タイプは「必要か不要か」。感性タイプは「好きか嫌いか」というようにタイプによって判断基準が異なります。対象者がどのタイプかを知ることで、価値観や大切にしていること、行動を起こす際の特徴などを知ることができます。それによりそれぞれのタイプに合わせて効果的なマネジメントやコミュニケーションが可能になります。
ヒューマンリレーションとはコミュニケーションにおける、人と人との心理関係のことです。日常生活において、あの人には話が通じやすいが、この人には話が通じにくいと感じることがあります。このようなコミュニケーションにおける感覚的な相性のことです。TOiTOiでは3タイプ(理性タイプ・比較タイプ・感性タイプ)に分けて、この感覚的な相性を視覚化します。
はやみ|そこから、どうやって実際の業務に落とし込んでいったんですか?
矢野 氏|まず、目的を3つ設定しました。
①新たな顧客分析で自社の強みと弱みを分析する
②AIの活用による人間理解とコミュニケーションの向上
③タイプの顧客分析でお客様の個性に応じた接客を実現
そして、TENPiNでの顧客タイプ分析をベースに、対応の仕方や主担当の見直しを始めました。それと同時に、マニュアル整備や社内研修も実施しました。3タイプごとのファイルを作って、誰でもいつでも確認できる仕組みにしました。
はやみ|感覚で何となくどうにかなっていたところから、データとロジックに基づいた接客へ変わったんですね。
矢野 氏|そうです。TENPiN導入後は、顧客とのタイプの相性も考慮して主担当を決めており、配属の再調整も行いました。もちろん、これまでのお客様との関係性もあるので、無理に変えることはせず、少しずつ調整しました。
はやみ|TENPiNだけでなく、新しいシステムや仕組みを導入しようとした際に、現場で受け入れられずに失敗してしまうケースも多いのですが、現場で浸透させる上で、工夫したことはありますか?
矢野 氏|具体的な取り組みとして、6ヶ月間のプログラムを実施しました。また導入をスムーズに進めるために、4つのルールを設けました。
①考えすぎない:複雑にしすぎず、基本に立ち返る
②必ずファイリングを確認:対応前に顧客情報をチェックする習慣を徹底
③疑問や不安を持ち越さない:毎日フィードバックを共有し、小さな疑問も解消
④楽しく取り組む:共通言語が生まれ、コミュニケーションが活性化
たとえば、接客の前には必ずタイプファイルを見る、日報にはその日の対応で気づいたことを必ず1つ書くなど、シンプルだけど継続しやすいルールを決めました。最初は少し手間に感じていたスタッフも、成果が見え始めるとむしろ「確認しないと不安」というような感覚になってきて、チームとしての一体感も生まれてきた実感があります。
はやみ|なるほど!ただTENPiNを導入するだけでなく、具体的にどのように活用したらいいか?ルールを作り、習慣化へつなげていったんですね。
ワンポイント!3タイプ別セールスのポイント
TENPiN独自のパーソナリティ分析なら、購買行動の特徴ごとに、理性タイプ・比較タイプ・感性タイプの3つのタイプに分類できます。それぞれのタイプの特徴は下記の通りです。
良い・悪いで消費する!理性タイプ
良いか悪いかという、社会的規範や価値観による知的判断を優先基準として、モノやサービスを消費するのが理性タイプです。3つのタイプの中で一番信頼関係を大切にします。だからこそ、商品やサービスを提案する前に、誠実な人間だと評価されることが大切です!
理性タイプは商品やサービスを選ぶ際に、他者評価を重視する傾向があるため、いきなり提案するのではなく、第三者からの紹介は絶大な効果を発揮します。
必要か・不要かで消費する!比較タイプ
必要か必要でないかという、その時の必要性を優先順位として、モノやサービスを消費するのが比較タイプです。3つのタイプの中で、一番曖昧なことを嫌います。そのため商品やサービスの提案をする際には、一貫性のあるトークを意識してください。
比較タイプは、商品やサービスを選ぶ際に、自分で決めたいと思う気持ちが強いため、メリットやデメリットなど、判断に必要なことだけを正確かつ簡潔に伝えましょう。
好きか・嫌いかで消費する!感性タイプ
ピンとくるという感覚や気分を優先順位として、物やサービスを消費するのが感性タイプです。3つのタイプの中で、一番気分の上がり下がりが激しいです。そのため相手のテンションを見極めて、購入したいと思ったタイミングに、素早く提案できるようにしてください。
感性タイプは、商品やサービスを選ぶ際にステイタスを重視するため、提案する際に、『有名人が愛用している』『アメリカのCNNで紹介された』というように権威性を伝えましょう。
共通言語がチームを変え、成果につながる
はやみ|導入から半年で、どんな変化がありましたか?
矢野 氏|まず驚いたのは、半年間で入会率が100%で、退会者もゼロです。それだけにとどまらず、物販売上は半年前に比べると270%に達し、月の指名数が4件から35件へと大幅に増加しました。
はやみ|すごい成果ですね!個性に合わせるということが、ここまでの成果を出すとは…
矢野 氏|この人、わかってくれてるなと感じてもらえることで、信頼が生まれ、売上も自然とついてきたんだと思います。
はやみ|ここまで結果を出せたのは、仕組みだけじゃなく、チームの習慣も大きかったのでは?
矢野 氏|まさにそうです。毎回、顧客対応の前にファイルを見ることを習慣づけたり、成果や気づきを日報で共有したりとチーム全体で取り組みました。最初は慣れないですが、繰り返すことで考えるより前に自然に行動に移すことができるようになりましたね。
そして何よりよかったのは、共通言語ができたことそれにより顧客とのコミュニケーションが上手くいくようになったことで、トレーナーに自信と責任が生まれたことです。
はやみ|今後の展望についても聞かせてください。
矢野 氏|今年、新たに2店舗目をオープンする予定で、そこでは最初からTENPiNをフル活用していきます。また、これからは“退会者へのアプローチ”や“採用・マネジメント”にもこの分析を活かしていきたいと考えています。
はやみ|営業や接客業に関わらず、AIが発展したことで、人間力かAIと二項対立で語られがちですが…
矢野 氏|本当は、人間力×AIの掛け算が大事なんですよね。私たちも最初は感性に頼っていましたが、AIの力で顧客の個性や価値観など今まで見えなかったことを可視化したことで、自分たちの可能性を広げることができました。これからも、既成概念にとらわれず挑戦していきたいと思います。
TENPiNが切り拓く新しい顧客サポートとは
はやみ|TENPiNを活用することで、営業や顧客対応のズレを可視化し、誰でも、どの顧客にも最適な接し方ができるようになる。これは単なる接客改善ではなく、*組織の再現性と成果を高める“仕組みづくり”です。TENPiNとは、ロジック・ブレインが提供するお客様の個性を分析し、ビジネスの拡大・成長につなげるクラウドCRMシステムです。
引用元:TENPiN公式サイト
TENPiNなら、生年月日だけで顧客の価値観やニーズをデータとして可視化します。それにより適切なアプローチ方法を導き出し、成約率や継続率アップを実現します。他にも顧客ごとのタイプを理解した上で、自社のセールストークや資料をカスタマイズすることが可能です。それにより成約までのプロセスが短縮され、営業効率の向上が飛躍的に期待できます。
TENPiNを活用したアプローチは、顧客一人ひとりに合わせたサポートを可能にし、より良い成果を生み出す鍵となるでしょう。
詳しくは、下記よりお問い合わせください。