2022年10月6日公開

ビジネスもスポーツも自分らしく成果を出す!管理しないマネジメントとは【前編】〜全ての始まりは好きという気持ちから〜

大阪市中央区にサッカークラブがあると聞いて、びっくりしたえるビーちゃん。そして元Jリーガーでも元代表選手でもないサッカー少年が一から作ったと聞いて、ますますなんで、どうしてということで、今回は株式会社OsakaCitySC代表取締役社長山地泰平氏にサッカークラブを創設した経緯から、会社やチームのマネジメントの話まで伺ってきました。今回は前編として、大阪市中央区にサッカークラブを創設したいきさつまでお伝えします。

 

後編はこちら

ビジネスもスポーツも自分らしく成果を出す!管理しないマネジメントとは【後編】〜管理されることが嫌いだからこそ生まれたマネジメント術〜

 

ー登場人物ー

 

山地 泰平氏(やまち たいへい)

株式会社OsakaCitySC代表取締役社長

小学4年生からサッカーを始める。大学在学中にロンドンに行った際に、現地のサッカーに触れこのサッカー文化を日本でも根付かせたいと思い、2020年7月にOsakaCitySCを設立。2021年に大阪府サッカーリーグ2部に参入。2022年にOsakaCitySCの運営する株式会社OsakaCitySCを起業し、現在に至る。

 

OsakaCitySC公式ホームページ:https://www.osakacitysc.com/

 

 

えるビー

LB MEDIAのインタビュー記事に出没。得意技はインタビューの時に、なんで?どうして?とどんどん突っ込むこと。趣味は名言集め。今年の目標はLINEスタンプになること。

 

 

全ての始まりは、好きという気持ちから

えるビー|山地さんは、22歳(2020年)の時に、OsakaCitySCを創設されたそうですが、まずはOsakaCitySCについて、教えてください。

 

山地 泰平氏|OsakaCitySCは大阪市中央区に本拠地をおくサッカークラブです。所属する選手は、皆大学生や社会人で構成され、現在は大阪府サッカーリーグ2部に参加しています。年間を通して、全国社会人選手権大会 ・大阪府社会人サッカーリーグ ・天皇杯に出場しています。 

 

OsakaCitySCを創設しようと思ったきっかけ

えるビー|山地さんは、どうしてサッカークラブを作ろうと思ったんですか?

 

山地 泰平氏|大学在学中に母校で外部コーチをしていた時に、たまたまロンドンからサッカーの監督がやって来て、その監督から「ロンドンに行ってみないか?」と誘われました。その頃、将来もサッカーの世界で生きて行こうと思っていたので、いい機会だと思い、ロンドンに行きました。

 

えるビー|ふむふむ。実際にロンドンに行ってみて、驚いたことはありましたか?

 

山地 泰平氏|ロンドンでは、色々なチームと試合したり、1部リーグのプレミアリーグだけでなく、その下にあたる2部リーグのチャンピオンリーグの試合も観戦したりしました。なんとチャンピオンリーグに所属するチームのスタジアムは住宅街にあるんですよ。

 

えるビー| えっ???住宅街ですか?試合中にうるさいってクレームにならないんですか?

 

山地 泰平氏|そう思いますよね。けれど、スタジアムの周囲にはファンが住んでいるんですよ。だから、試合がある時はスタジアムで応援するので、クレームになりません。

 

えるビー| みんな行くんですか?

 

山地 泰平氏|そうですね。近隣住民のほとんどがスタジアムに来ていました。私が試合を観に行った時には、杖をついたおじいさんまで、杖をついたまま座って応援していました。

 

えるビー| ふむふむ。みんなサッカーが大好きなんですね!!!

 

山地 泰平氏|点を取れば大喜び、失点すれば文句を言って、みんな大声で応援していました。ちなみにイギリスには、家族でスタジアムの一部のエリアを購入して、代々受け継ぐ文化があることを知り、フットボールが文化として根付いてるんだなと感じました。

 

えるビー|すごいですね。サッカーを観に行くことは、特別なことではなく生活の一部なんですね。

 

山地 泰平氏|このロンドン滞在で、色々な経験をさせてもらう中で、ワールドカップで勝とうと思ったら、フットボールの裾野を広げていくことが重要で、日本のサッカーが今より強くなり、ワールドカップで勝つためには、文化を作る必要があると思いました。そこでロンドンから帰国して3、4ヶ月後には大阪市中央区でサッカーチームを創設すると決め、2020年7月に設立しました。

 

えるビー|えっ?サッカーチームを作ったんですか?展開が急すぎて…意味不明です。

 

山地 泰平氏|昔から、自分の衝動や行動を抑えられない性格なので。

 

えるビー| す…すごい!ちなみになぜ?大阪市中央区をホームグランドとして選んだんですか?

 

山地 泰平氏|ロンドンは、大阪の8割程度の面積しかないのに、駅近にスタジアムがあり、市内に15クラブあります。一方で日本のサッカーチームの拠点は都心ではなく、すべて郊外にあります。郊外だとスタジアムを造りやすいメリットがある反面、お金も、人も集まりにくいんですね。

 

えるビー|それはどうしてですか?

 

山地 泰平氏|サッカーに興味がない人は、最寄駅から徒歩で30分も離れているようなスタジアムに行こうとは思わないですよね。

 

えるビー|たしかにそうですね!えるビーも行かないかもしれません。

 

山地 泰平氏|だからこそ私は地方創生でサッカークラブを創ることに魅力を感じなかったんですね。

 

えるビー|ちなみにスタジアムが都心部にあるのか郊外にあるのかで、違いはあるんですか?

 

山地 泰平氏|一番大きな違いは売上ですね。例えば、プレミアリーグに所属するアーセナルFCは、ロンドンのハイベリー地区にあり、ホームタウンの面積は2キロ平方メートルです。にも関わらず年間売上は約640億円。日本のクラブだと一つのクラブの売上の限界が60億から70億くらいなんですね。

 

えるビー|えーーーそんなに売上の違いが生まれてしまうんですね!

 

山地 泰平氏|都市部にあることで、人が集まる。人が集まることで安定的にチケット収入が入るだけでなく、スポンサーが集まり、スポンサー料金も高く設定できます。それによって優秀な選手を獲得でき、そして、人が集まるといういい循環が生まれます。日本のサッカークラブではこのいい循環が欠けていると思って、自分がサッカークラブを作るとしたら、このいい循環を作り出したいと思いました。

 

えるビー|そうだったんですね!ちなみに大阪市中央区以外の地域も候補地としてあったんですか?

 

山地 泰平氏|最初にサッカークラブを創ろうと思った時に、福岡、大阪、東京、京都などの主要都市に関しては、人口、流入数、観光地の数、企業数、法人税の納税額、サッカークラブの有無などあらゆる面で比較した上で、スポーツチームがなくアーセナルの本拠地のハイベリー地区よりもポテンシャルが高い大阪市中央区を本拠地に決めました。

 

 

えるビー| なるほど〜やると決めたら即行動ができたのは、ロンドンでの強烈な体験があるからなんですね。

 

起業初期に苦労したこと

 

えるビー|とは言っても、今日からサッカークラブ作るよって決めたからといって、すぐには作れないと思うんですけど..

 

山地 泰平氏|そうですね。立ち上げを決めてからの1年間は大学に通いながら、外部コーチやアルバイトをして資金を作りました。寝るのは練習前の車やアルバイトの休憩時間だけでしたね。

 

えるビー|いつ設立したのですか?

 

山地 泰平氏|2020年7月に設立し、2021年に大阪府サッカーリーグ3部に参入しました。設立当初は選手が9人しかいなかったので、練習試合は自分と監督も出場してました。

 

えるビー| えーーーー

 

山地 泰平氏|クラブを作った当時は、とりあえず自分の知り合いに声をかけて、選手を集めることからスタートしました。5ヶ月目くらいにいい選手が加入してくれた頃から、自然に選手が集まるようになりました。

 

 

えるビー|よかったよかった!ここまで来るのにとっても大変だったと思うんですが、これを乗り越える原動力って何ですか?

 

山地 泰平氏|サッカーが好きだっていう気持ちですね。小学4年生の時に街中から田舎に引っ越し、転校先で初めて声をかけてくれた友達がサッカークラブに誘ってくれて…そこからサッカーを好きになり、今も好きな気持ちは変わりません。

 

えるビー| 好きってすごい!山地さんは選手としてだけでなく、選手、コーチ、オーナーとしていろんな形でサッカーに関わっていますが、サッカーをやってよかったなと思う瞬間ってどんな瞬間ですか?

 

山地 泰平氏|ゴールを決めた時にスタジアムが湧く瞬間ですね。選手時代はゴールキーパーでしたが、ゴールを決めた時の瞬間が好きでした。

 

今もゴールが決まった瞬間が好きですが、オーナーになってからは、試合に勝った時に選手、スポンサーさん含めてみんなが喜んで、繋がる瞬間が好きです。私は思いついたらすぐやるため、人一倍失敗も多いですが、この瞬間を味わいたいからこそ、落ち込むことなく、ポジティブにやってこれたと思います。

 

 

えるビー|好きって気持ちは、自分を動かす大きな原動力になるんですね。ということは、みんなが自分の好きという気持ちを大事にできれば、仕事でもいろんなことに挑戦できそうですね!

 

後編へ続く

ビジネスもスポーツも自分らしく成果を出す!管理しないマネジメントとは【後編】〜管理されることが嫌いだからこそ生まれたマネジメント術〜

 

 

 

 

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