2022年12月23日公開

【実態調査】VUCA時代に次の一手を打つための未来予測とは(前編)ー変化に強い事業計画を作る4つのキーワードー​​

昔に比べ、時代の変化が早くなり、予測できない時代において、経営者の方がどのように事業計画を立てているのか?に興味津々のえるビーちゃん。株式会社ロジック・ブレインが『事業計画の組み立てと未来予測に関する調査』を実施したと聞いて、早速、社長の服部真人氏に突撃! 混沌とする時代をいかに生き抜くかヒントを得るべく、調査結果について根掘り葉掘りお伺いしました。

 

 

ー登場人物ー

 

服部 真人氏

株式会社ロジック・ブレイン代表取締役社長

株式会社ロジック・ブレイン公式サイト:https://www.logic-brain.jp/company

 

えるビー

LB MEDIAのインタビュー記事に出没。得意技はインタビューの時に、なんで?どうして?とどんどん突っ込むこと。趣味は名言集め。今年の目標はLINEスタンプになること。

 

VUCA時代とは

えるビー|VUCA(ブーカ)とは、予測困難な時代という意味で使われる言葉です。下記の4つの頭文字をとってVUCA(ブーカ)といいます。

 

・Volatility(変動性)

・Uncertainty(不確実性)

・Complexity(複雑性)

・Ambiguity(曖昧性)

AIの登場によりテクノロジーが進化しただけでなく、自然環境の変化、そして新型コロナウィルスといった感染症の問題など、これからどのような社会になっていくのか?予測が困難な時代を指す言葉として使われています。

 

今の事業計画は3年から5年が主流

えるビー|今回の経営者の方に『事業計画はどのくらい先まで立てていますか?』と質問したところ、3年から5年と回答した経営者が32.2%と一番多かったです。この結果を見てどのように思われますか?

 

 

服部 真人氏| 昔は事業計画を立てる場合、10年から20年というように、10年単位で立てることが主流でした。けれど今回のアンケートで5割近くの経営者の方が長くても3年から5年の単位で事業計画を立てていることからも、予測しにくい時代になったことの現れだと思います。

 

えるビー| なるほど〜昔は、今みたいに目まぐるしく時代が変化しなかったから10年単位で事業計画を立てることができたけど、VUCAと言われる今、そんな悠長に構えていたらたちまち乗り遅れてしまう。だから短いスパンで事業計画を立てている経営者が増えたってことですね!

 

事業計画を立てる際に重要な4つのキーワード

えるビー|次に『事業計画を立てる時に大切にしていることは何ですか?』という質問をしたところ、1位実現性、2位計画性、3位未来予測、4位優先順位という結果でした。この結果を見てどのように思われますか?

 

 

服部 真人氏|計画性よりも実現性を大切にしていると回答した経営者が多いことから、自分もしくは自社がやりたいことを実現するために、何をしたらいいのか?どのようにしたらいいのか?と試行錯誤している経営者が多いのかなと感じました。

 

人口が右肩上がりで成長し続けていた昔の日本なら、拡大路線や計画を立てるだけで十分だったと思いますが、今はそれが通用しないと思う経営者が多いのだと思います。

 

えるビー|たしかに、右肩上がりで成長しているなら、成長するってわかっているので、未来を予測する必要もなければ、どんどん拡大路線で突き進めばいいので、実現性や優先順位を考えなくていいですよね。

 

服部 真人氏|合わせて事業の拡大や具体的な目標設定をあげている経営者が少ないことからも、拡大路線で、計画だけ立てればいいという考えでは対応できないと思っている経営者がたくさんいるのだと思います。つまり、まずは未来予測をして、そこから実現可能なことを考え、優先順位に基づいて計画を立てるというのが今の経営者の事業モデルになっているのだと思います。

 

えるビー| 事業計画を立てる上で、実現性・計画性・未来予測・優先順位の4つのキーワードはこれからますます重要になってきますね!この4つのキーワードをあげる経営者が多いということは、まさに時代が変わったという証拠ですね。

 

服部 真人氏|そうですね。特に未来予測・優先順位が上位に上がってきていることは、時代の変化を象徴していると思います。

 

多くの経営者は実現したいこと、やりたいことを持っています。例えば「お客様のために〇〇を実現したい」「社員のために〇〇をやりたい」というように実現したいことややりたいことがたくさんあります。

 

全てできればいいのですが……時代のスピードについていくためにはできないことの方が多いと思います。だからこそ優先順位を考えなくてはなりません。つまり、優先順位が低いものや、実現可能性が低いものを省いていく必要があります。まさしく今の時代は、絞り込んでいく作業をしなければならない時代だと考えます。

 

えるビー| 優先順位を決めて、絞り込んでいくために、未来予測ってとても重要ですね。

 

事業計画で重要なことは『実現性』

えるビー|『計画を立てる時に大切にしていることについて具体的に教えてください』と質問したところ、実現性と回答している方が多かったです。このことについてどのように思われますか?

 

50代 男性| 確実に実現できる計画を立てる。

 

50代 男性| 実現性を大切にして目標設定をする。

 

40代 男性| 社会情勢を踏まえた実現可能な未来予測と現在地。

 

40代 男性| 希望ではなく現実性、達成可能性があるものになっていることを意識して策定すること。

 

20代 男性| 計画実現において必要なリソースをそのタイミングで確保する手段があるか。

 

40代 女性| ある程度の計画と予測をたて、それを実現できるよう準備しておくことが大事だと考えている。

 

30代 女性| 具体的な目標を決め、そこから現実的に行動、優先順位などを考えて決めていく

 

服部 真人氏|多くの経営者がやりたいことがたくさんある中から、アイディアをたくさん出し、実現可能なことは何か?絞り込んで行っていることがわかります。

 

昔に比べて、今は不確実なことが増えています。例えば、『AIの発達で、こういう事業がなくなるとか』など言われていますが、それがいつ起こるのか分かりません。

 

いつ起こるのか分からないことに対して怯えるよりも、万が一危機的状況に陥った時でも絶対実現できることは何か?を常々考えているからこそ、実現性があると回答している経営者が多いと思います。

 

つまり、労働人口の減少、AIやVRの進化などにより社会が変化していく中で、今できること、そしてかつ未来でも通用する本質的なことを探している経営者が多いのではないでしょうか?

 

えるビー|この回答からも、時代が変化したことが分かりますね。先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態だと言われている時代だからこそ、また起こるか分からない未来に対して怯えるよりも、今できること、そして未来でも通用することを探すことは重要ですね。それを見つけていくためには、可能な範囲で未来を予測をすることが大切ですね。

 

事業を順調に進めるためにも未来予測が重要

えるビー| 『現状の会社経営は、事業計画通りに進んでいますか?』と質問した結果を見てどのように思われますか?

 

 

服部 真人氏|『完璧に計画通り、もしくはそれ以上である』『ある程度計画通り』『順調ではあるが、計画には及ばない』と回答した人が多いことから。良い方向に進んでいる人が多そうなので、来年は明るくなりそうだなと思います。

 

えるビー| 来年明るくなるのは嬉しいですね!次に『事業を成功させるためには未来予測は重要だと思いますか?』という質問に対しては『とてもそう思う』『多少はそう思う』と回答した方が全体の9割を超えていました。この結果を見てどのように思われますか?

 

服部 真人氏|未来予測をして、実現可能なことを考え、優先順位に基づいて計画を立てながら、経営していく中で『やはり未来予測が重要だよね』と考える方が増えていったのだと。今の経営者は未来を予測するために、アンテナを高く立て、情報を集めているのではないかと思いますね。

 

えるビー|つまり事業計画通りに順調に進んでいる経営者ほど、未来予測の重要性を認識しているってことですね。未来を予測することは重要だとわかりましたが…未来予測って一体どうやってするんですか?

 

次回に続く

【実態調査】VUCA時代に次の一手を打つための未来予測とは(後編)近日公開予定

 

えるビー|経営者にとって、重要な未来予測。未来予測の手法はさまざまありますが、今回『東洋哲学×未来予測〜企業の「未来が明るくなる指針」として活用できる法則性とは〜』と題し、東洋哲学や60干支をベースとした未来予測についてセミナーを開催します。

 

東洋哲学や60干支は「未来が明るくなる指針」です。東洋哲学や60干支を活用し、時代の法則性を読み解くことで、天気予報のように時代の流れを予測できます。そこに「経営者自身の経験と直感」にプラスして考えることで、明るい未来を創造することが可能になります。

 

当セミナーでは、2022年2月に発表した予測を振り返り、2023年はどんな年でどのように迎えたらいいのかなど、この分野の研究26年目の服部真人がお話しします。詳細については、下記よりご確認ください。

 

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