データドリブンとは|デジタル時代の経営戦略とマーケティング

「データドリブンって何」
「データの有効な活用方法は」

 

こんな疑問はありませんか?

ITの発展とIoTの進化により収集できるデータが増加しています。そのデータを有効に活用する方法の一つがデータドリブンです。この記事では、下記の項目を中心に解説します。

 

・データドリブンについて
・データドリブンが重視される理由とは
・データドリブンに必要なツールとは?
・データドリブンを活用したマーケティングフロー
・データドリブンで失敗しないための3つのポイント

データを有効活用できれば企業にとって大きな武器となります。データドリブンを理解して活用できればより良い判断を下せるようになりますのでぜひ参考にして下さい。

 

データドリブンとは?

データドリブンは、経営やマーケティングにおいてデータから正しい判断を導きだすことです。データドリブンを活用することによって何が変わるのか、データドリブンについて具体例を挙げながら説明します。

 

データドリブンの概要

データドリブンとは、業務上で得たデータの分析結果を統計学や科学的根拠を元にビジネスの意思決定やマーケティングなどアクションをおこすことです。

 

IT環境の発展により得られるデータが増加しているため、その活用方法が重要視されています。

 

大リーグ アスレチックスのデータドリブン活用事例

アメリカ メジャーリーグでデータドリブンを活用してそれまで低迷していたチームを強豪に変革した事例があります。

 

予算が少なくチームの成績が低迷する中、1997年当時アスレチックスのGMビリー・ビーンはデータを元に統計学的にチーム戦略やスカウトの判断をする手法に基づいてチーム改革を行います。その結果2001、2002年連続シーズン100勝、大リーグ全30球団中最多勝利を誇る常勝軍団を作りました。

 

具体的には、「野球を27個のアウトをとられるまで終わらない競技」と定義してこの要素を向上させるチーム作りを行ったそうです。

 

例えば、打者であれば得点につながる出塁率や選球眼を評価し、選手を獲得しました。

一般に評価される数字ではなく客観的なデータを元に運営判断を下して常勝軍団を作り上げました。この事例は「マネーボール」として書籍化され2011年には映画化されています。

 

 

こうしてデータを統計学的に活用する手法を野球界ではセイバーメトリクスといいます。日本では故野村克也氏がデータを活用するID野球を提唱しました。

 

データドリブンが重視される理由とは

データドリブンが重要視される理由は以下の2点です。

 

デジタル環境

デジタル環境が整ったことで、得られるデータが増加しています。

 

例えば、モバイル端末の普及により顧客情報、行動ログなどデータを収集可能です。さらにIoTの発展によりリアルタイムの実態をつかめるようになっています。

 

データが増加することで、これまで目が届かなかった部分までデータを可視化することが可能です。さらに、ビッグデータを収集するためのクラウドがあり、分析ツールとしてのAIの進化があります。このようにデジタル環境が整っているためにデータの分析の精度が上がっています。

 

しかしながら、まだまだデータを活用し切れている企業が少ないのが実情です。ちなみに、Gartnerが実施した、データ利活用の状況×ビジネスの成果に関する調査結果は下記の通りです。

引用元:Gartner『ガートナー、企業におけるデータ活用に関する調査結果を発表』

データ活用をビジネスに活かす企業の割合はまだ少ないことから、データドリブンにより優位性を確保できます。

 

顧客行動の多様化

マーケティングにおいて顧客の行動を分析するのが重要ですが、顧客の購買へのアプローチの仕方が複雑化しています。

 

オンラインショップが普及したことで、顧客はオンラインでは口コミ・SNS・web広告で評判や価格などの情報収集を行います。

一方で、オフラインではチラシ・雑誌・接客などで直接商品を確認するなどの行動をとります。

 

こうしてアプローチの多様化に伴って分析すべきデータ・要素が増えているため、データドリブンが重要視されています。

 

データドリブンに必要なツールとは?

データドリブンに取り組むにあたって必要となるツールの具体例を紹介します。

 

DMP(データマネジメントプラットフォーム)

DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは、社内の業務上得たカスタマーデータやWEBサイトデータとインタ−ネット上にあるパブリックデータを統合管理するプラットフォームです。

 

 

インターネット上にあるSNSデータや社内のカスタマーデータを統合して、分析することで広い範囲の顧客・見込み客の分析が可能になります。また、広告に対する反応を分析して効果的であるか評価して、改善につなげます。

 

DMPはデータを統合管理して、効果的なマーケティングを導き出せるプラットフォームです。

 

MA(マーケティングオートメーション)

MA(マーケティングオートメーション)は、潜在顧客を新規顧客獲得につなげるためのマーケティングプロセスを自動化するツールです。

 

新規顧客を獲得するためには見込み客のニーズにあった情報を最適なタイミングで届けるマーケティング活動が必要です。

 

そのために、見込み客のリストを作成、見込み客育成のためのメール配信・見込み客の行動データ分析による評価・選別、MA(マーケティングオートメーション)によるマーケティング活動のレポートなどを自動化ができます。

 

WEB解析ツール

WEB解析ツールとは、Webサイトに訪れたユーザーの属性・サイト流入経路・サイト内の行動・滞在時間を分析するツールです。これらを分析することで自社のサイトの課題を洗い出し、改善につなげます。

 

例えば、下記の項目を分析して、CVにつながるコンテンツを強化します。

 

・サイトの流入経路
・CVにつながるページはどこか
・どの端末からアクセスされているか

このように顧客のニーズに最適化するWebサイトを構築することで、目標であるCVアップにつなげます。

 

CV(コンバージョン)とは

Webマーケティングで目標を達成することをCV(コンバージョン)と言います。

例えば、ECサイトなら商品購入、サービスや製品の紹介サイトならお問い合わせというように、サイトの内容によって、CV(コンバージョン)の内容が変化します。

 

SFA(セールスフォースオートメーション)

SFA(セールスフォースオートメーション)は、営業活動を組織化するシステムのことです。組織化にITを活用します。

 

 

営業活動におけるデータ・顧客情報・スケジュール管理・商談状況などを一元管理・共有することで営業活動を組織化します。組織化することで、引き継ぎがスムーズになり、ノウハウが共有でき営業活動の効率化を推進できます。

 

 

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)とは、企業に利益をもたらす重要な顧客の様々な情報を管理するソフトウエアです。

 

売上を向上させるには「新規顧客を開拓する」か「既存顧客を維持」があります。マーケティングにおいては新規顧客獲得は既存の顧客を獲得するよりコストがかかるとされています。

 

そして「価格が有利でなくても購入してくれる」「良い口コミを広めてくれる」といった行動で企業に利益をもたらす優良な客はロイヤリティ(忠義)を持つとされています。

 

このロイヤリティを持つ顧客との強固な関係性を構築するマーケティングをサポートするシステムをCRMといいます。

 

 

セルフサービスBI

セルフサービスBI(ビジネスインテリジェンス)とは、エンドユーザーが自らデータを処理して可視化できるツールのことです。

さまざまな形式のデータをプログラミングなどの専門知識が必要なく処理でき、集計作業を自動化できます。

 

従来のBIの場合、データ分析をデータアナリストに依頼していました。そのため、分析レポートが思っていたものと違う場合もあるでしょう。

 

セルフサービスBIなら、リアルタイムで自らデータを処理できるため現場のニーズを反映しやすいメリットがあります。

 

データドリブンを活用したマーケティングフロー

データドリブンを活用したマーケティングの流れを紹介します。

 

データ収集

データドリブンに取り組むにあたって最初のプロセスは、データ収集です。

 

扱うデータは企業の業種によります。データは新しく正確で偏りのないものが最適です。データは下記の方法で収集します。

 

・業務で得たカスタマーデータ
・WEBサイトでの行動を把握するWEBデータ
・センサーから活動情報を収集できるIoTデータ
・意見や要望を直接集めるアンケート
・電話やwebでの問い合わせ

これらの企業内に散在しているデータとオープンデータをDMPを使用して、一元管理するシステムを構築します。

 

データ可視化

データ収集の次のプロセスはデータの可視化です。

 

データを集めた状態では何を表しているかが理解できません。また、データ分析に必要のないデータが入っているケースもあります。そこでいらないデータを整理するデータクレンジングを行います。

 

整理したデータをグラフにしたり表にまとめることで、そのデータの示すことを分かりやすく表現する可視化を行います。

 

WEB解析ツールやDMP・BIツールを使ってデータを処理・可視化が可能です。収集したデータを可視化することによって、組織でデータを共有できるようになります。

 

データ分析

可視化したデータを分析します。アルゴリズムを使用して時系列や他のデータとの関連性などさまざまな角度からデータを分析します。

 

データドリブンをマーケティングに活用する場合、顧客のニーズや不満を見つけ出すことがデータ分析の目的の一つです。データから課題を洗い出します。

 

例えば、Webサイトでの成約率を高めたい場合、十分なアクセスがあるか?サイト上での行動、どこから離脱しているかなどを分析して課題を探します。つまり、マーケティングとデータ分析に精通したスキルが必要です。

 

アクション

データの分析から、具体的なアクションを実行します。

 

課題によって、広告・顧客のニーズにあった商品開発・WEBであればSEO対策・SNS強化などの方策が考えられます。

 

実行したアクションの効果を検証して改善するPDCAサイクルを回します。

 

データドリブンで失敗しないための3つのポイント

データドリブンを円滑に進めるためにチェックしてきたいポイントを3点解説します。

 

経営陣と社内全体の理解

データの活用に積極的ではない企業の場合、データドリブンに取り組むことでどんなメリット、優位性を確保できるのかについて、理解を得にくい場合もあります。

 

企業の業績、競争力、社内環境、顧客などの課題を解決するために、データドリブンに取り組みます。

 

その共通認識があればシステム導入やプロジェクトの立ち上げなどの経営判断も下しやすくなり、データドリブンの取り組みが円滑に進みます。

 

人材

データを収集したとしてもそのデータを有効に活用できる人材が必要です。

 

データアナリスト・データサイエンスなどのデータの専門知識とデータを活用したい分野(例えばマーケティング・経営)の知識を兼ね備えた人材が求められます。

 

最適なツールを選ぶ

データドリブンの目的を明確にして適切なツールを選ぶ必要があります。

 

データドリブンのツールにもさまざまなタイプがあります。ツールの機能は補完し合う組み合わせが最適です。また選ぶポイントとしてコストも重要です。

 

よいアクションプランを導きだせるデータドリブンツールを選択しましょう。

 

まとめ

この記事では、下記の6点についてまとめました。

 

・データドリブンについて
・データドリブンが重視される理由とは
・データドリブンに必要なツールとは?
・データドリブンを活用したマーケティングフロー
・データドリブンで失敗しないための3つのポイント

デジタル環境の発展もあり今後ますますデータ活用の重要性が増します。

 

データを活用することでこれまでみえなかったものが可視化できます。そこには既存の課題の改善のヒントがあり、新たなビジネスチャンスがあります。参考にして下さい。

SHARE