ROIとは?ROASとの違いや活用方法、最大化する方法を徹底解説

2021年7月26日公開

ROIとは?ROASとの違いや活用方法、最大化する方法を徹底解説

「ROIとROASどちらも同じものではないの?」

「ROIって結局のところどういう意味でどんな使い方をするの?」

 

このように思っている方も、いらっしゃるのではないでしょうか?

 

Webマーケティングでは様々な用語が使われるため、言葉によっては混同されがちなものがあります。その中でも今回ご紹介する「ROI」と「ROAS」は、非常に混同されがちな言葉です。そこで今回は、下記の項目を中心に、解説していきたいと思います。

 

・「ROI」の正しい意味と活用方法

・「ROAS」との違い

・ROIを最大化する方法

これからマーケティングに力を入れていきたい方などは、ぜひ参考にしてみてください!

 

ROIとは

ROIは「Return On Investment」の略語で、元々は「投資収益率」や「投下資本利益率」という意味があります。ですがWebマーケティングにおいては、費用対効果という意味で使われるケースが多いでしょう。

 

Webマーケティングの施策に対して「どのくらいの費用対効果が出ているか知りたい」といった場合に使います。

 

例えば、様々な施策を打ってそれぞれ利益は出ているものの、施策によってどのくらいの利益が生まれれば順調と呼べるのか分かりづらい時はありませんか…?

 

こういった際に活躍するのが「ROI」です。詳しい活用の仕方などは後述するので、参考にしてみてください。

 

ROASとの違い

ROIの活用方法を紹介する前に、ROIとよく混同される「ROAS」について説明します。ROASにはROIと同じく費用対効果という意味があり、ROIと同一視されてしまうケースも多々あります。

 

しかしROASの費用対効果とは、「広告」に関する費用対効果という意味であり、一方でROIは広告に限らず、「あらゆる施策」の費用対効果を指す指標です。

 

例えば動画広告を打った際に出た費用対効果を測るといった際に、ROASを用います。

 

ROI計算方法

ここからはROIを活用するための計算方法を紹介します。

 

ROIの計算式は【利益÷投資額×100】です。

 

以下のケースで具体的に算出してみましょう。

 

利益額

800万円

投資額(マーケティング費用など)

100万円

 

この場合、以下の計算式になります。

800(万円)÷100(万円)×100=800(%)

 

ROIの数値は、高ければ高いほど効果が出ていることを意味します。

 

ROI活用の仕方

ROIを算出して比較すると、全体の数値の把握ではなく、個々の施策ごとの評価が可能です。

 

例えば、A施策の場合80%のROIが出ているが、B施策では50%のROIしか出ていないという場合で考えてみましょう。

 

A施策が80%でB施策が50%のため、A施策の方が成功していることが分かります。こういった場合、結果が良好なA施策は拡大する、B施策に対しては規模を縮小したり改善策を講じたりする、といった対応が可能になります。

 

このように、施策の内容が違う場合でも、ROIを活用すれば施策単位での結果を確認できます。そのため、今後の展開や計画を見直す際には、積極的にROIを活用するのがおすすめです。

 

 

ROIは施策単位で費用を計算できる

ROIを利用するメリットとしては、前述のように施策単位で計算できる点が挙げられます。

 

例えば、施策によっては扱う金額が多く利益の額も大きい場合があり、一見順調に推移しているように見えていたものの、ROIを活用すると意外とそうでもなかったという事実が判明するケースもあります。

 

このように、ROIを活用すれば利益率で比較できるため、それぞれの施策に投じる金額の大きさに惑わされることもありません。

 

そのため、明確な数値に基づいて「この施策は上手くいってるので今後も展開していく」「この施策は縮小しよう」など、感覚に頼らずに今後の対策を練ることが可能です。

 

 

数値化できないものには利用できないデメリット

ROIには、施策ごとに数値が出せるため比較できるというメリットがある一方で、数値が出せる施策にしか対応できないというデメリットもあります。

 

具体的には下記のような施策です。

 

・口コミを見た顧客から利益につながった場合

・好感度の向上を目的にした施策

・知名度の向上を目的にした施策

どれも最終的には利益に反映される要因ではあるものの、これらを数値化することは難しいため、ROIを活用できません。

 

ROIを最大化する方法は?

ここまで、ROIの活用方法やメリット・デメリットなどを確認しましたが、ROIが低い場合には、どうやって最大化すればよいのでしょうか?ROIを最大化するために重要なのは、主に以下の2点です。

 

・コストの見直し

・利益を増大

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

コストの見直し

まずは「コストの見直し」です。広告費の削減や施策の見直し・最適化など、投資額(コスト)を見直すことで、ROIの最大化が図れます。

 

具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・いくつかの広告施策のうち、効果が低いものは中止する

・広告に投入する費用自体を下げる
・広告費以外で削れる費用がないか見直す

ほかにも多くの施策に取り組んでいる場合、全ての施策のROIを最大化させることを目指すのではなく、数値の高いものだけに注力するというのも、1つの選択肢でしょう。

 

利益を増やそうとしても、大部分はやはり顧客次第になってしまいます。一方でコストの見直しは、自社内における努力次第で改善できる項目の1つです。

 

当たり前と思われるかもしれませんが、無駄なコストは徹底的に省き、必要なコストだけに絞るという意識が重要です。見直す過程で改善できる点が意外と出てくることもあります。

 

利益の増大

2つ目は「利益の増大」です。当たり前ではありますが、利益を増やせればROIの数値は高くなります。

 

「そもそも利益を増やせるのであれば苦労しない!」と思うかもしれません。しかし、「原価を下げる」「販売価格を上げる」という方法でも、利益は増やせるのです。

 

原価を下げ、販売価格を上げれば、販売個数が変わらなくても利益は増えます。

 

特に販売価格の場合、濃い顧客を作ることで、価格を上げても販売個数を落とさず利益につなげることもできます。原価も販売価格も、簡単に改善できるものではないものの、ROIを最大化するためには一度見直す価値はあるでしょう。

 

まとめ

ROIは施策の費用対効果を示す指標です。 ROIは施策ごとの数値を%で出せるため、施策の効果を比較したい際に活躍します。施策の規模や金額に左右されることなく比較できるため非常に便利で、見直しや改善を行う上で必須の数値といえるでしょう。

 

一方で、知名度向上を目的とした施策や好感度向上を目的とした、数値化できない施策には活用できないというデメリットもあります。

 

どのような施策にも活用できる訳ではありませんが、直接的な利益を講ずる施策に活用するには適した方法です。「様々な施策を試しているが、明確にどれが上手くいっているのか分からない」といった場合には、ぜひ活用してみてください。

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