2022年11月24日公開
顧客分析ってどのようにやるの?実践編ー代表的な9つの手法について解説ー
顧客を深く理解するためには、顧客分析が欠かせません。顧客分析にはさまざまな手法があるため、自社の状況に合わせて最適な手法を選択する必要があります。そこで今回は、顧客分析の実践編として、下記の項目を中心に解説します。
・顧客分析とは
・顧客分析に必要なデータ
・顧客分析の代表的な9つの手法
・顧客分析をサポートする株式会社ロジック・ブレインのTENPiNとは
まずは顧客分析の意味について確認しましょう。
目次
顧客分析とは
顧客分析とは、自社の顧客の属性や購買履歴などのデータを分析することです。顧客に対する理解を深め、商品やサービスの開発やマーケティング施策の立案に役立てます。
例えば実店舗に来店している顧客の姿から、自社の製品は30代の女性に支持されていると考えていたが、顧客分析の結果、40代の女性に支持されていたというようなケースは多々あります。
このように、担当者の勘や経験に頼ってなんとなく顧客像を把握していると、誤ったマーケティング施策を実施してしまう恐れがあります。このような事態を避けるためにも、顧客分析は欠かせません。
顧客分析を実施するメリットや押さえておきたい基本項目については、下記の記事で解説しているため参考にしてください。
顧客分析に必要なデータ
デジタル環境が整ったことで、得られるデータが増加しました。そのため以前に比べると、顧客分析に必要なデータを収集しやすくなりました。顧客分析に必要なデータは、大きく分けると2種類あります。
定量データ
定量データとは、以下のように明確に数値化できるデータです。
具体例
売上高・商品別の販売数・来店数・Webサイトのアクセス数など
また顧客の住所・年齢・家族構成なども、定量データに該当します。数値データのため、時系列や性別・年齢など顧客別に細かく分析することで、誰が・何を・いつ・どこで購入しているかを把握できます。
定性データ
定性データとは、以下のような数値では表しにくい質的なデータです。
具体例
商品を購入した理由・商品に対して満足しているところ・商品に対する不満点・サービスに対する印象など
定性データは、アンケートやインタビュー、または行動を観察することによって収集します。
どちらのデータが優れているということではなく、分析したい内容や目的によって、どちらのデータを使用するのが適切かを決めていきます。
顧客分析の代表的な9つの手法
ここでは顧客分析における代表的な手法を紹介します。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析とは、属性や特徴などの共通点や類似点をもとに顧客をグループ化し分析する手法で、基本的な顧客情報さえあれば分析が可能です。セグメンテーション分析を実施する際には、市場を下記の4つの切り口(変数)で細分化します。
セグメンテーション分析では、知りたいことを明確にした上で、どの変数を使ってグループ化するか決めます。
例えば既存顧客をセグメンテーション分析することで、今後どの層に対するアプローチを強化すべきか把握できます。基本的な顧客情報があれば実施できるため、セグメンテーション分析から取り組んでみるのがおすすめです。
RFM分析
RFM分析は、優良顧客を見つけ出すための手法です。主に個人向けの商品やサービスを扱う企業で利用されます。顧客を下記の3つの指標を用いて分類します。
RMF分析で3つの指標が全て高い顧客は、自社の収益に対して貢献度の高い顧客=優良顧客・ロイヤルカスタマーの可能性が高いため、優先して対応すべき顧客といえます。またマーケティング施策を実施した後に、実施前に比べて3つの指標が高い顧客が増えているなら、その施策は効果があったと判断できます。このようにRFM分析は、効果的なマーケティング施策を実施する上で欠かせません。
CPM分析
CPM分析とは、自社の顧客の傾向を分析することで、購入回数が少ない顧客をリピーターに育てていく際に使われる指標です。「購入回数」「購入金額」「最終購入日からの経過日数」を基準に、顧客を下記の10パターンに分類します。
このように各グループの顧客数やそれぞれのグループの購買傾向を分析することで、リピーターを育成するための効果的なマーケティング施策の立案が可能になります。
デシル分析
デシル分析とは、購入金額の高い順に、顧客を10のグループに分類する手法です。購入金額をもとに分析できるため、比較的容易に取り組めます。
全顧客の購入金額を高い順に10等分し、デシル1、デシル2、デシル3というように顧客を分類します。そして各グループの購入金額比率や累計購入金額比率、個々の購入総額などを算出します。
例えば、10のグループのうち購入金額の上位2グループが売上の大部分を占めている場合、この上位2グループが自社の売上に大きく貢献している顧客層だと分かります。このようにデシル分析は、売上への貢献度の高い優良顧客やロイヤルカスタマーを把握する際に最適な手法です。
CTB分析
CTB分析は、顧客の趣味や趣向に合わせたアプローチをする際に用いられる手法です。下記の3つの要素で顧客をグループ分けし、今後の購買行動を予測します。
CTB分析を行うことで、購買を予測できるだけでなく、ペルソナを設定する際や、自社の顧客の傾向を把握する際に役に立ちます。顧客の趣味や趣向をもとに顧客を分類する手法のため、服飾や家具、食料品などを取り扱う企業に向いています。
行動トレンド分析
行動トレンド分析は、シーズンによって売れる商品やサービスを分析したり予測したりする方法です。主にシーズンに左右されやすい商材を取り扱っている企業で使われます。全ての顧客を対象にするわけではなく、優良顧客を対象にして、性別や年代などの属性情報ごとに分類し、分類したグループごとに各シーズンの売上を集計します。
行動トレンド分析により、時間の経過によって変化する顧客のニーズに合ったタイミングで販売戦略を練ることができます。また特定の時期に、特定の購買層に対して広告を打つといったマーケティング施策も可能となります。
コホート分析
コホート分析とは、ユーザーの行動をグループ化し、長期的なスパンで変化を分析する手法です。
例えばサブスクリプションサービスを提供している場合、コホート分析により、契約から10ヶ月後に解約率が高くなることが分かったら、そのタイミングで解約されないようにするための施策を実施できます。
このように時間経過と顧客の行動の関係性を確認することで、既存顧客をリピーター化するための施策や解約を抑制する施策が可能になります。
LTV分析
LTVとは『Life Time Value』の略で、生涯顧客価値ともいい、顧客が自社のサービスや商品をどのくらい利用し、利益を出してくれるのかを数値化したものです。LTV分析により、1人の顧客がどの程度の利益を自社にもたらしたかを測ることができます。LTVは下記の計算式により算出します
LTVが高い顧客は、顧客満足度と顧客ロイヤルティが高いと判断でき、ロイヤルカスタマーである可能性が高くなります。ただし、LTVだけでは信頼度や愛着心を測ることができないため、ロイヤルカスタマーを把握したい際には、別途NPSを計測する必要があります。
NPS
NPSとは『Net Promoter Score』の略称です。顧客が企業に対して抱いている信頼度や愛着度が、どれほどあるのかを判断する指標です。
回答者に、自社のサービスや商品について、友人や同僚にすすめる可能性があるかどうかを0〜10点で評価してもらい、その回答を下記の3つに分類します。
11段階で評価された属性を批判者、中立者、推奨者に分類し、推奨者の割合から批判者の割合を引いた数値がNPS値です。
顧客分析をサポートする株式会社ロジック・ブレインのTENPiNとは
株式会社ロジック・ブレインが開発提供するクラウドCRMシステムのTENPiNなら、顧客の個性・性格・意思決定の傾向をAIで導き出し、顧客とのコミュニケーションを最適化できます。
顧客に関する基本的な情報に基づいた分析だけでなく、ロジック・ブレインエンジンの保有する1,000万データの性格情報を分析した独自の性格ビッグデータとAIを使い、顧客の個性・性格・意思決定の傾向を分析します。それによってマーケティング戦略の構築や営業のサポートを行います。
まとめ
今回は下記の項目を中心に、顧客分析について解説しました。
・顧客分析とは
・顧客分析に必要なデータ
・顧客分析の代表的な9つの手法
・顧客分析をサポートする株式会社ロジック・ブレインのTENPiNとは
顧客の価値観やニーズの多様化により、顧客のニーズを把握するのがかつてに比べると困難になっています。だからこそ企業は複数の視点から顧客分析を行い、顧客を深く理解し、その上で顧客対応することがますます必要になるでしょう。
株式会社ロジック・ブレインのTENPiNなら、今までの顧客分析とは違う視点で分析するため、それぞれの顧客の行動傾向、意思決定の癖を容易に把握することが可能です。ぜひこの機会に、下記からお気軽にお問い合わせください。