2025年2月11日公開

LOGIC BRAIN AWARD2024 『パーソナリティ分析とテクノロジーで創る未来の可能性』開催レポート

 はやみ|株式会社ロジック・ブレインの提供するシステムは、実際の現場でどんなふうに活用されてるのでしょうか?

 

そこでLB MEDIA編集長のはやみが、クラウドHRシステムTOiTOiとクラウドCRMシステムTENPiNを活用しどのような成果が出ているのか?を調査すべく、LOGIC BRAIN AWARD2024のイベントに潜入!今回の参加企業は5社。プレゼン形式で行う事例発表を現場からお伝えします!

 

 

LOGIC BRAIN AWARDとは

 はやみ|株式会社ロジック・ブレインが主催し、2019年より年に1回開催するイベントLOGIC BRAIN AWARD。6回目になる今年は、2025年1月19日に大阪市で開催されました。

 

クラウドHRMシステム「TOiTOi」と、クラウドCRMシステム「TENPiN」導入企業の中で、社内活用事例の秀でた企業にスポットを当て、プレゼン形式でその内容を発表してもらい、グランプリなど各賞を決定します。

 

すでにこれらのシステムを導入している企業様、あるいは導入を検討している企業様が、活用事例や実例を知ることで、再現性の高いアイディアやヒントを共有してもらいたいという思いで開催しています。

 

製造業、IT、サービス業など、業界を問わず、組織の人材課題を科学的アプローチで解決に導いた実例を共有する場として、毎年注目を集めています。

 

 

2024のテーマは『パーソナリティ分析とテクノロジーで創る未来の可能性』。 このテーマのもと、プレゼンターの方々がどのように「パーソナル分析」を駆使して組織内の「人」の問題を解決に導いたのか、具体的な事例を発表していただきました。早速グランプリを受賞した藤島氏の発表からみていきましょう。

 

「これでいいのかな」から「これだ!」へ〜性格分析が導く短大生の進路決定〜

 はやみ|今回グランプリを受賞したのは、中村学園大学短期大学部キャリア開発学科 准教授 藤島 淑恵氏です。

 

 

 はやみ|学生の進路相談を受ける際に、就職はしたいけれど、何をしたいのかわからない学生に対して、TOiTOiの性格分析を実施。その結果、学生が自己理解を深め、自分の価値観や強みを理解した上で職業選択を行えるようになったり、就職先を選ぶ際の優先事項を明確化できるようになったそうです。今回のアワードでは、学生の就職支援でクラウドHRMシステムTOiTOiの活用方法について発表していただきました。

 

●学校法人中村学園 中村学園大学・短期大学部

1954年創立。料理研究家であり高校教員でもあった中村ハル先生が64歳で料理学校を設立し、その後69歳で短期大学を設立したことが本学の始まりです。今年度、創立70周年を迎えます。グループ内には高校・中学・幼稚園・給食受託会社があり、姉妹法人として保育園・専門学校も運営。さらに、同じキャンパス内に大学・大学院があり、栄養系・教育系・ビジネス系の学科が設置されています。

 

公式サイト:https://www.nakamura-u.ac.jp/

 

TOiTOi導入前の課題

・学生が自己理解不足で、職業選択や進路決定に迷いがある

・従来の自己分析ツールでは、学生の納得感が得られていない

・学生の個性を把握し、効果的な学習指導や就職指導を行う方法が不足している

 

藤島氏|2023年の11月に、私自身がTOiTOiの診断を受ける機会があり、その結果に非常に感銘を受けました。その後、勉強会に参加し、個性の違いを3つのタイプに分類するという考え方に触れたことで、これまで感覚的に捉えていた学生たちの個性の違いを理論的に理解できたため、学生の指導のためにTOiTOiを活用することを決めました。

 

導入前は、就職支援で学生たちと話をする中で、自分のことをよく分かっていないというのが一番の課題だと考えていました。従来の自己分析ツールも使用していましたし、学生自身も自己分析を行うさまざまな機会があるのですが、学生自身が『これが本当に自分に合っているのか?』と納得できるものではなく、結局うまく活用しきれませんでした。

 

また、指導する立場としても、学生一人ひとりの個性や強みを的確に把握して、それぞれに合ったアドバイスをするのが難しく、どうすればより効果的な学習指導や就職支援ができるのか、試行錯誤していました。

 

具体的な施策

・学生に向けてTOiTOiにより個性分析とセミナーを実施

・分析結果を基に、学生の学習への取り組み状況を把握し、個別の指導方法を検討

・学生の就職活動に対するインタビューを行い、診断結果がキャリア選択に役立つことを確認

 

藤島氏|まず、TOiTOiを活用した個性分析とセミナーを実施しました。自己理解を深める機会を提供しました。第1回目のセミナー後の学生からアンケートやインタビューで、ロジック・ブレインへの肯定的な意見が多数得られたため、全3回実施しました。さらに、TOiTOiのビッグファイブ診断結果と秘書検定資格試験の学習サポートへの取り組みについての分析を実施。

 

就職活動中の学生へのインタビューを通じて、TOiTOiの診断結果がキャリア選択の一助となっていることの確認を行いました。

 

成果

・自己理解を深め、自分の価値観や強みを理解した上で職業選択を行えるようになった

・就職先を選ぶ際の優先事項を明確化することができた

・学生が自信を持って、職業選択や将来設計に取り組めるようになった

・タイプ別の指導方法を導入することで、効果的な学習指導が可能になった

・診断結果と学生の行動分析から、学習への取り組み方や課題点が明確になった

 

藤島氏|TOiTOiを導入したことで、学生が自己理解を深め、自分の価値観や強みを踏まえた上で職業選択ができるようになりました。

 

例えば、セキュリティタイプ※のある学生はこれまで家族や友人の意見を聞いたり、自己分析ツールを活用して自己分析を試みたものの、納得できる答えを見つけられませんでした。しかし、TOiTOiの診断結果をきっかけに新たな自己発見ができたことで、これまで興味はあったものの挑戦をためらっていた業界に思い切って挑戦。診断結果から自分の力で「共感力」や「気配り」が強みであると自覚し、迷うことなく職業選択ができました。

 

※セキュリティタイプ

セキュリティタイプは、12TYPEの一つです。理性タイプ・比較タイプ・感性タイプの3TYPEをさらに細かく分類したものが12TYPEです。TOiTOiの独自分析により、オリジナルタイプ・セキュリティタイプ・フィーリングタイプ・スピードタイプ・パイオニアタイプ・パーフェクトタイプ・バランスタイプ・トラストタイプ・ドリームタイプ・パッションタイプ・リサーチタイプ・インスピレーションタイプの12TYPEまで対象者を分析します。対象者の12TYPEまで知ることで、より対象者の個性やタイプに合わせた対応が可能となります。

 

藤島氏|このように診断結果を通じて、自分に合ったキャリアの方向性を考えるきっかけが生まれ、就職先を選ぶ際の優先事項も明確になったと感じています。

 

また、自己理解が進んだことで、学生がより自信を持って将来設計に取り組めるようになったのも大きな成果ですね。さらに、タイプ別の指導方法を取り入れることで、個々に合った学習指導が可能になると考えるため、より効果的な支援につなげたいです。

 

今後の展開として、令和7年度は必修科目のカリキュラムとしてTOiTOiの受検及び、ビッグファイブと3TYPEの特徴に関する授業を実施。それにより、学生が自分と周りの個性を知ることで人間関係を上手に構築できるようになったり、自分にはこれだ!と自信を持って職業選択ができるようになるだけでなく、自分の未来を自分でデザインできるようにサポートしたいと考えています。

 

逆転の発想が生んだ奇跡〜パラリンピックトレーナーが明かす8位入賞への意外な道のり〜

 はやみ|次に、 バリュークリエイションAWARD(新しい価値を創造し、独自性と実用性を兼ね備えた提案を行った発表に贈られる賞)を受賞した、メディカルネットサービス株式会社 整骨部 部長補佐・土居 優太氏の取り組みについて紹介します。

 

 

 はやみ|スポーツトレーナーは、選手が本番でピークを迎えられるよう日々試行錯誤を重ねています。土居氏もその一人で、前回の東京パラリンピック以降、TENPiNを活用した指導方法に見直したことで、これまで選手に伝えられなかったことが、明確に伝わるようになったといいます。

 

今回のアワードでは、特別枠から参加した選手が8位入賞を果たすまでの道のりについて、一人ひとりと向き合う独自の指導法について発表していただきました。

 

メディカルネットサービス株式会社

福岡県北九州市に拠点を構える整骨院グループ(14店舗 / 2024年現在)。開業30年の歴史を持ち、日本代表やプロスポーツ選手の専属トレーナーが在籍。各種スポーツ団体や高校、スポーツイベントへのトレーナー派遣を行うほか、「ZERO100プロジェクト」を推進し、0歳から100歳まで健康に動ける体づくりをサポートしています。

 

公式サイト:https://www.mns-group.co.jp/

 

TENPiN導入前の課題

・パラリンピック出場選手とのコミュニケーションがうまくいかず、選手に不安を与えていた

・選手のメンタル面をコントロールし、最大限のパフォーマンスを引き出す方法が不明確

・選手のタイプに合わせた効果的なサポート方法が不足していた

 

土居 氏|パラリンピックに出場する選手たちを支えるうえで、いくつかの課題が浮き彫りになっていました。まず、選手とのコミュニケーションがうまくいかず、不安を与えてしまう場面があったことです。選手にとって、信頼関係は競技のパフォーマンスに直結する重要な要素ですが、その築き方に悩むことが少なくありませんでした。

 

また、選手のメンタル面をどのようにコントロールし、最大限のパフォーマンスを引き出すかが不明確で、試行錯誤の連続でした。フィジカルだけでなく、精神面のサポートも必要不可欠ですが、具体的なアプローチに限界を感じていました。

 

さらに、選手のタイプに合わせた効果的なサポート方法が十分に確立されておらず、個々に最適な指導ができていないという問題もありました。それぞれの特性に応じた対応ができればより良い結果につながるはずですが、その方法が明確ではありませんでした。そこで、普段勤務している整骨院で活用しているTENPiNを選手のサポートでも活用しようと考えました。

 

具体的な施策

・TENPiNの分析結果から、選手のタイプを把握する

・選手のタイプを考慮し、試合日から逆算してメンタルコントロール計画を作成

・選手とのコミュニケーションにおいて戦略的なアプローチを実施

・選手が人生や競技で大切にしていること、嫌がることを把握し、適切な声かけを実施

 

土居 氏|これらの課題を解決するために、まずTENPiNの分析を活用し、選手一人ひとりのタイプを把握することから始めました。選手の特性を理解することで、それぞれに合ったサポートができるようになります。

 

次に、選手のタイプを考慮し、試合日から逆算してメンタルコントロールの計画を作成し、ピークを試合本番に持っていけるよう、段階的なアプローチを取り入れました。

 

また、選手とのコミュニケーションでは、戦略的に話すキーワードを設定し、意図的にテンションを上下させることで、最適な心理状態へ導くアプローチを実施。さらに、選手が競技や人生で大切にしていること、避けたいことを事前に把握し、それに合わせた声かけを行うことで、より効果的なサポートを実現しました。

 

成果

・選手がメンタル面で充実した状態で試合に臨むことができた

・選手が自己ベストの更新には至らなかったものの、パラリンピックで8位入賞を達成

・選手が自身の力を出し切ることができ、納得のいく競技結果となった

・TENPiNの総合分析レポートが、選手とのコミュニケーションやサポートに有効であることを実感

・トレーナー自身も、選手へのアプローチ方法や言葉選びの重要性を認識できた

 

土居 氏|これらの施策を実施したことで、選手がメンタル面で安定し、充実した状態で試合に臨めるようになりました。その結果、自己ベストの更新には至らなかったものの、パラリンピックで8位入賞を果たすなど、着実な成果が表れました。

 

また、選手自身が持てる力をしっかりと発揮し、納得のいく競技結果を得られたことも大きな収穫です。さらに、TENPiNの総合分析レポートが、選手とのコミュニケーションやサポートにおいて有効であることを実感しました。私自身も、選手へのアプローチ方法や言葉選びの重要性を改めて認識し、今後の指導に活かせる手応えを得ることができました。

 

TOiTOiの分析→実践→仕組み化が企業の経営価値を高める

 はやみ| 次に、ベストプラクティスAWARD(模範となる優れた実践事例を掲げ、他社も参考にできる取り組みを提案した発表に贈られる賞)を受賞した、株式会社エム・アイ・ディジャパン フロアマネジャー・小薗 征貴氏の取り組みを紹介します。

 

 

 はやみ|企業の成長には、従業員のモチベーション向上や組織の一体感が不可欠です。株式会社エム・アイ・ディジャパン では、評価制度のギャップ、動機付けの不足、感染症によるモチベーション低下 といった課題を解決するため、2020年に TOiTOi を導入しました。

 

1on1ミーティングの活用 による信頼関係の構築や、オープンなコミュニケーションの促進 などを実践。その結果、3期連続の離職率改善、売上向上、店舗内トラブルの減少などの成果を上げました。

 

今回のアワードでは、TOiTOiの「分析→実践→仕組み化」による組織改革 について、具体的な取り組みについて発表していただきました。

 

株式会社エム・アイ・ディジャパン

「エンターテイメントで街を明るく元気にする」 をミッションに、アミューズメント・飲食・介護を中心とした7業態・20拠点・305名で事業を展開する総合エンターテイメント企業です。地域社会に活力をもたらすことを目的に、多様な事業を通じて笑顔と感動を提供し続けています。

公式サイト:https://www.mid-japan.co.jp/

 

TOiTOi導入前の課題

・社内評価と人事異動のギャップがあり、組織の士気が低下していた

・内発的動機付けが不十分で、従業員が目的感や成長感を感じられない

・感染症の影響で店舗ビジネスが低迷し、従業員のモチベーションが低下

 

小薗 氏|2020年からTOiTOiを導入する前、社内ではいくつかの課題がありました。まず、社内評価と人事異動の間にギャップが生じていたため、従業員の納得感が低く、組織全体の士気が下がっていました。また、内発的動機付けが十分に機能せず、従業員が仕事の目的や成長を実感しにくい状況にありました。

 

さらに、感染症の影響で店舗ビジネスが低迷し、それに伴って従業員のモチベーションも低下。業務に対する意欲を維持することが難しくなっていました。また、従業員が抱える個人的な問題が仕事に影響を及ぼすケースもあり、個々の状況に応じたサポートの必要性が高まっていました。

 

具体的な施策

 

・1on1ミーティングを月1回実施し、従業員との信頼関係を構築

・オープンなコミュニケーションを促進し、自由に意見を表明できる場を設ける

・失敗を学びの機会と捉え、批判ではなく成長を促す文化を構築

 

小薗 氏|TOiTOi導入の目的は、心理的安全性を高める環境づくり、離職リスクの早期発見と対策、そしてコミュニケーションを活性化する企業文化の構築です。

 

例えば、私が所属している新潟県長岡店(17人組織)では、2年間、部下8人に対して約200回の1on1ミーティングを実施しました。成果を実感する一方で、面談者の経験が、面談のメリットにもデメリットにも影響を及ぼす可能性があることに注意を払う必要があると感じています。

 

特に注意すべき点は、以下の2つです。

・1on1の目的の逸脱

本来は部下が話をする場であるにもかかわらず、上司の指導やアドバイスの場になってしまう

・情報の閉鎖性

面談での内容が、面談者と本人だけに留まり、経営者や責任部署に届かず「内緒話の場」になってしまうこと

 

1on1の目的は、心理的安全性を生み出す社内環境を構築し、離職につながる要因を早期に把握することです。これを組織的な取り組みとして維持するために、以下の3つの工夫を実践しています。

 

1on1の効果を最大化するための3つの工夫

①2種類の面談の実施

体調や業務負担の確認、信頼関係の構築を目的とする1on1ミーティングとキャリア開発、評価、業務進捗確認を目的とし、指導やアドバイスを行うフィードフォワード面談を実施

 

②TOiTOiの活用

個人の性格分析を基に、部下のパーソナリティを把握し、それに基づいた対話を行う

 

③面談内容の記録

面談記録を管理し、必要なサポートを提供する。従業員の状況を包括的に把握し、迅速な対応を可能にする

 

小薗 氏|これらの工夫により、日々の業務の悩みやキャリアの展望について話し合う場ができ、上司と部下の信頼関係が深まるとともに、早期に課題を把握できるようになりました。

 

次に、オープンなコミュニケーションを促進し、従業員が自由に意見を表明できる場を設けました。これにより、組織内での意思疎通が円滑になり、従業員のエンゲージメント向上につながりました。

 

また、失敗を学びの機会と捉え、批判ではなく成長を促す文化を構築しました。挑戦を歓迎する環境を整えることで、従業員が新しいアイデアや方法に積極的に取り組めるようになり、組織全体の成長を後押ししています。

 

成果

・3期連続で離職率が低下、最終的に32%から24%まで減少

・売上が毎年アップ、令和6年9月期には190億円(前期比105%)を達成、導入時からは116%アップ

・店内の人的トラブルが前年比40%減少

 

小薗 氏|TOiTOiの導入により、職場環境の改善や従業員の意識変化が着実に進み、具体的な成果が現れています。特に、離職率や売上、職場内のトラブルといった重要な指標において、継続的な改善が見られました。また、数値だけでなく、実際の従業員の変化も見られました。例えばある男性スタッフは、責任感が強すぎるあまり、精神的な負担が重なり、投薬治療を受けるまでになっていました。

 

しかし、1on1を通じて話をする中で、自責の念を和らげることができ、最終的には通院や投薬が不要な状態にまで回復しました。TOiTOiの活用により、双方向のコミュニケーションが活性化し、チームワークが向上。単なる業務指示ではなく、心理的安全性を確保しながら新たなアイデアを生み出す環境が整いました。

 

今後は、心理的安全性を企業DNAとして根付かせ、組織文化を進化させることを目指します。個々の潜在能力を最大限に引き出す環境を整備し、人材育成を強化。さらに、新規事業への挑戦を支援し、企業の持続的成長を推進していきます。

 

エース離職で崩壊寸前からの大逆転!〜全従業員が性格把握で組織拡大、売上V字回復を実現〜 

 はやみ|次に、インパクトAWARD(顕著な成果や効果を上げ、実践的な価値を高めた取り組みに贈られる賞)を受賞した、アスタスク株式会社 常務取締役 営業本部長・重久 廉氏の取り組みを紹介します。

 

 

 はやみ|かつては、自分の考えを正しいと思って伝えたことが、意図せずパワハラと受け取られるなど、社内のコミュニケーションがギクシャクしていたといいます。しかし現在、その状況は一変しました。お互いの個性を理解し、相手を尊重したコミュニケーション を取ることで、感情的な対立が減り、チームの結束力だけでなく売上の向上にもつながりました。

 

今回のアワードでは、120名を超える全従業員が楽しく取り組めるために行っている工夫や、蓄積したタイプ別の成功事例についても、発表していただきました。

 

アスタスク株式会社

福岡県と佐賀県唐津市を拠点に、 一つ一つのご縁を大切に、相互信頼関係を築きながら、お客様の明日を祐【たす】ける、援【たす】ける、扶【たす】けるアス(明日)タス(たす)クとして、仕事(TASK)を通じて地域や社会に貢献することを志し、広告代理業から始まりました。現在では飲食・コンビニエンス事業・アウトソーシング事業、そして警備事業と幅広く展開しています。

 

公式サイト:https://astask.co.jp/

 

TOiTOi導入前の課題

・コロナ禍で社員が10人から5人に減少し、会社が危機的状況に陥った

・部門間のコミュニケーション不足により、トラブルや離職が多発

・社員の個性を把握し、適切な役割分担やチーム編成を行う方法が不明確

・社員のタイプに合わせたマネジメントやコミュニケーションが不足

 

重久氏|実は、コロナ禍で社員が10人から5人と半数に激減し、会社として存続の危機に直面しました。まさにこのままでは潰れてしまうという状況でした。そんな時、ロジック・ブレインを知り、担当の長浦さんと話をする機会がありました。そして長浦さんの話に社長と取締役が大いに共感し、急遽役員会が招集され、TOiTOiの導入が決定しました。

 

私自身は、最初は正直「これって占いみたいなものじゃないの?」と思っていました。でも、説明を聞くうちに、AIとビッグデータを活用した科学的なツールであることを理解し、本格的に活用することにしました。

 

具体的な施策

・TOiTOiを導入し、社員の個性を分析(3TYPE:理性、比較、感性)

・分析結果を基に、チーム編成やリーダーシップを最適化

・社員のタイプを理解し、それに合わせたコミュニケーションや指導を実施

・社員の意見や提案を積極的に取り入れ、組織全体の意識改革を促進

・面接時に社員のタイプを把握し、採用のミスマッチを減らす

 

重久氏|まず、社員全員の性格分析を実施しました。そして分析結果をもとにチーム編成やリーダーシップの最適化を行いました。面接時にも候補者のタイプを分析し、採用のミスマッチを防ぐ仕組みを導入しました。例えば「営業には感性タイプが向いている」など、適材適所の配置が可能になり、採用後の定着率が向上しました。

 

以前は、部門ごとに業務が異なりすぎてコミュニケーションが不足し、離職の要因になっていました。しかし、ロジック・ブレインを活用して、社員の性格タイプを理解し合うことで、「お前、赤(感性)だろ?」とか「お前、黄色(比較)やん!」といった会話が自然と生まれるようになりました。今では、面接の段階で「この人は感性タイプだからチームに必要だな」といった判断ができるようになり、組織編成の精度が向上しました。

 

さらに、TOiTOiの組織分析機能を活用し、チームバランスを見直すことで、組織のパフォーマンスの最適化を実施。現在、社長を中心にした組織稼働率は99%と非常に高い数値を記録しました。試しに他の幹部をリーダーにして分析したところ、49〜50%と大きく下がったんです。社員自身も、TOiTOiの組織分析の機能を使って、『自分がリーダーになったらどうなる?』と興味を持ち、組織作りに積極的に関わるようになりました。

 

成果

・社員数が5名から26名に増加(パート・契約社員を含めると140名以上)

・売上がコロナ前の約1億円から3倍に成長

・新社屋を建設し、より良い環境を整備

 

重久氏|占い感覚で楽しみながら導入したことが、社内への浸透を早めた要因でした。最初は軽い気持ちで始めましたが、次第に社員がのめり込むようになり、最終的には組織全体の文化として定着しました。

 

そしてTOiTOiを導入し、社員の個性や強みを活かした組織作りを進めた結果、会社の成長が加速しました。以前は社員が5名まで減少し、存続の危機に直面していましたが、現在は正社員26名、パート・契約社員を含めると140名以上に増加。組織の安定と拡大を実現しました。

 

また、売上はコロナ前の約1億円から3倍に成長。適材適所の配置や、社員同士の円滑なコミュニケーションが業務効率を向上させ、ビジネスの拡大につながりました。さらに、成長に伴い新社屋を建設し、より快適で働きやすい環境を整備。社員が安心して働ける職場づくりが、さらなるモチベーション向上にも貢献しています。これらの成果を踏まえ、今後もTOiTOiを活用し、社員の成長と企業の発展を両立させる組織づくりを進めていきます。

 

 

 

コミュ力UPの結果が見える共通言語〜指名制度トップの担当者が日々取り組んでいることとは〜

 はやみ|次に、イノベーションAWARD(革新的なアイデアや手法を駆使し、新しい視点での課題解決に取り組んだ発表に贈られる賞)を受賞した、株式会社 One Day Design 代表取締役 矢野 耕二氏 の取り組みを紹介します。

 

 

 はやみ|「ひとりのお客様に複数の担当者が関わる中で、情報共有が十分にできず、お客様に迷惑をかけているのではないか」という課題を感じていた時に出会ったのがTENPiN でした。これまでは個々のスキルに依存せざるを得なかった業務を、標準化し、マニュアル化する道筋が見えてきたといいます。

 

さらに、共通言語が生まれたことで社内のコミュニケーションにも変化が生まれ、より良いサービス提供に向けた組織づくりが進行中だそうです。今回のアワードでは、感性や感覚を言語化し、可視化することで生まれた新たな成果とは? その取り組みについて発表していただきました。

 

株式会社 One Day Design

福岡県北九州市を拠点に、パーソナルサポート・スポーツサポート・健康経営サポートの3つの事業を展開するヘルスケア企業です。「関わるすべての人の心と身体を豊かにアップデートする」という理念のもと、0歳から100歳まで健康で動ける体づくりをサポート。個人の健康管理から企業の健康経営支援まで幅広く対応しています。

 

公式サイト:https://onedaydesign.co.jp/

 

TENPiNi導入前の課題

・担当者が変わることにより、お客様とのコミュニケーションにミスマッチが生じていた

・退会や休会の理由が明確に把握できない

・お客様の反応に対し、担当者が心理的な不安を感じる

 

矢野 氏| パーソナルトレーニングでは、お客様に対して担当者が固定されるとは限らないため、担当が変わることでコミュニケーションのミスマッチが生じるという課題がありました。例えば、お客様のトレーニングの進捗や好み、モチベーションの変化など、細かな情報が共有しきれず、担当者ごとに対応にズレが生じることがあったんです。

 

その結果、お客様が満足できず、退会や休会につながってしまうケースも少なくありませんでした。また、退会や休会の明確な理由が把握できないため、改善策を講じることが難しく、同じ課題が繰り返されてしまう状況でした。さらに、お客様の反応に対し、担当者が心理的な不安を感じることもあり、『自分の対応が正しいのか?』『お客様は満足しているのか?』と悩むスタッフも少なくありませんでした。

 

このような課題を解決し、より質の高いパーソナルサポートを提供するために、私たちはTENPiNを導入することを決意しました。

 

具体的な施策

・TENPiNの研修を受講し、顧客のタイプを色分け

・スタッフ向けの接客マニュアルを作成し、誰でも情報を確認できる環境を整備

・顧客の担当者を見直し、タイプ別の最適な組み合わせを検討

・実施後、スタッフ間でフィードバックを共有し、改善を重ねる

矢野 氏| まずは、スタッフ全員とお客様のパーソナリティ分析を行いました。結果として、スタッフのほとんどが感性タイプ(赤)であり、お客様にも感性タイプが多い傾向があることが分かりました。同じタイプ同士のリレーションを確認しながら、仮説を立て、接客方法の見直しを開始しました。また、導入にあたり、以下の3つの目的を設定しました。

 

    1. ・新たな顧客分析を通じて、自社の強みを明確化
    2. ・AIを活用し、スタッフの人間理解とコミュニケーションの向上
    3. ・顧客の個性に応じた接客を実現

そして、最終的な目標として、顧客満足度向上・売上向上・退会率低下を目指しました。具体的な取り組みとして、6ヶ月間のプログラムを実施しました。また導入をスムーズに進めるために、4つのルールを設けました。

 

    1. ・考えすぎない:複雑にしすぎず、基本に立ち返る
    2. ・必ずファイリングを確認:対応前に顧客情報をチェックする習慣を徹底
    3. ・疑問や不安を持ち越さない:毎日フィードバックを共有し、小さな疑問も解消
    4. ・楽しく取り組む:共通言語が生まれ、コミュニケーションが活性化
  1.  

成果

・入会率100%を維持(6ヶ月間、新規入会者の離脱なし)

・物販売上が270%増加

・退会者ゼロを達成

・顧客からの指名件数が月4件から35件に増加

 

矢野 氏| 6ヶ月間の取り組みの結果、上記のような成果が得られました。個性に応じた接客やコミュニケーションの向上が、顧客満足度の大幅な向上につながったことを実感しています。また。TENPiNの導入によって、社内で共通言語が生まれ、コミュニケーションが円滑化しました。これまでは個々のスキルに依存していた接客も、明確な指標を持つことでスタッフに自信と責任感が生まれ、組織全体の成長につながりました。

 

現在、2店舗目のオープンを控えており、今後はさらに退会者へのアプローチや、採用・マネジメントの強化に活用していく予定です。AIを活用し、コミュニケーションを可視化することで、新たな可能性を発見することができました。これからも、固定観念にとらわれず、新しい技術を積極的に取り入れ、さらなる成長を目指していきます。

 

まとめ

 はやみ|今回は第6回目となるLOGIC BRAIN AWARD2024の事例発表について紹介しましたが、いかがでしたか?どの発表もお客様やスタッフの個性を知ることで、成果につながることがよく分かる事例ばかりでした。

 

皆さんの会社でも取り組むことができることもあったのではないでしょうか?ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです。

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