2022年8月18日公開

【実態調査】1on1ミーティングって実際どうなの?課題と解決策を解説

より業務を円滑に遂行するため、部下と上司が一対一で面談を行う「1on1ミーティング」。導入企業も増えてきているのでは?と思ったえるビーちゃんが、1on1ミーティングをのべ1500人に行ったエキスパート・長浦言実氏に、1on1ミーティングの現状について根掘り葉掘り聞いてみました!

 

ー登場人物ー

 

長浦 言実氏

K24株式会社 代表取締役

ロジック・ブレイン認定パートナー

ロジック・ブレイン認定トレーナー

ロジック・ブレイン認定コンサルタント

 

1971年福岡生まれ。1989年、大手観光バス会社に就職。バスガイドとして4年半乗務、関西を中心に四国、北陸地方を担当し4万人以上の添乗業務を経験。その後、福岡で飲食サービス業を6年、売上NO.1を連続記録。29歳で大手広告会社へ転職。新卒中途採用の法人営業担当として新規開拓を10年。実績が認められ2009年、九州全部門の中からMVP支社長賞を受賞。2011年、起業。服部社長との出会いをきっかけに、40歳で個人向けのパーソナル分析の講師として全国の講師育成やカリキュラムの作成、指導を行う。2022年で11年目。現在は法人向けのロジック・ブレイン認定コンサルタントとして活躍中。導入企業での「1on1」実績は2022年7月現在でのべ1500人。

 

 えるビー

LB MEDIAのインタビュー記事に出没。得意技はインタビューの時に、なんで?どうして?とどんどん突っ込むこと。趣味は名言集め。今年の目標はLINEスタンプになること。

 

1on1ミーティングとは?

えるビー|まずは1on1ミーティングについて説明するね!1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で行う対話のことで、コミュニケーション技法の1つです。

 

部下の自己成長の促進や、上司のコミュニケーションスキルの向上が期待できます。

 

えるビー|では早速、株式会社ロジック・ブレインが実施した『企業の1on1と職場の心理的安全性に関する調査』の結果を元に、1on1ミーティングを実施する上でよくある問題や課題について、長浦さんに質問していきます!

 

1on1ミーティングを社内で浸透させるには?

えるビー| 長浦さん!今回の調査では、サービス業と製造業でお仕事されている皆さんに、1on1ミーティングの現状についてアンケートを実施したそうです。

 

 

 

えるビー|全体の回答結果では、1on1ミーティングを実施していない企業が半数以上ですが、この結果を見てどう思われますか?

 

長浦 言実氏|予想通りの結果だと思いました。まだまだ1on1ミーティングという言葉も知らない企業様も多いですが、必要性を伝えれば「必要ですよね」と言っていただけるので、これから広がっていくと肌で感じています。1on1ミーティングなら会社の規模に関係なくできるからこそ、大企業だけでなく中小企業でも取り組む会社が増えていくと思います。

 

えるビー|これからって感じなんですね!ちなみに1on1ミーティングって、部下の側は、「言いたいことはどうせ言えない」とか「上司と話したくない」と思ってしまう一方で、上司側も「何を質問したらいいかわからない」とか「その時間はほかの業務をしたい」って思ったりと…やりたくない人の方が多い気がするんですが、ぶっちゃけ必要なんですか?

 

長浦 言実氏|1on1ミーティングは、社内の雰囲気や人間関係を改善し、社内の心理的安全性を確保するための手段です。極論を言うと、困った時やミスした時に周囲に気軽に相談できたり、誰にでも本音が話せたりする環境なら必要ないと思います。

 

えるビー|必要ない!!!たしかにそうかも!

 

長浦 言実氏|やらないといけないと考えている企業ほど、心理的安全性が保たれていない可能性があります。

 

えるビー|なんてこったい…

 

長浦 言実氏|短期間で効率的に成果を出すことが求められたり、人員不足だったりすると、仕事中の会話がどうしても減ってしまいます。そしてその状態が長期間続いた結果、心理的安全性が低くなっている気がします。つまり1on1ミーティングの時間が取れないと思う企業こそ、1on1ミーティングが必要なのです。

 

えるビー|なるほど!それと…相性ってあると思うんですが、上司と部下の相性が悪かったり、お互いに苦手意識があったりする場合って…どうしたらいいんでしょうか?

 

長浦 言実氏|社内のほかの人から苦手だなと思われている人でも、話してみると意外と話してくれたりします。1on1ミーティングであえて話すことで、お互いのよいところを知る機会になったりもします。

 

けれど人間関係が壊れてしまっている状態で1on1ミーティングを実施すると、部下の側がパワハラだと感じてしまったり、上司側が話してくれないことに対してストレスを感じたりと、お互いにとってよくありません。だからこそこのような場合、組み合わせを変えたり、私のような外部の人間を活用したりするといいと思います。

 

 

えるビー|まずは継続するためにも、する側もされる側もストレスがかからないようにすることが大事ですよね。実際にこれから1on1ミーティングを浸透させたいと思っている場合、どんなことに気をつけて進めたらいいですか?

 

長浦 言実氏|なぜ1on1ミーティングを行うのか、目的を明確にして継続することが大事だと思います。最初に目的を明確にしておかないと、計画も崩れてゴールも見えなくなってしまいます。だからこそ、まずは目的を明確にすることが重要です。

 

えるビー|目的って具体的には???

 

長浦 言実氏|社員を輝かせること。つまり会話をすることで社員に気づきを与えて、社員が個性や能力を発揮できるようサポートすることです。人は話を聞いてもらうと「私ってこんなことがやりたかったんだ」「私ってこんなこと考えてたんだ」とか、話しているうちに色々なことに気がつきますよね。そのような糸口をあえてかつ自然に作るのが1on1ミーティングの場です。

 

 

えるビー|なるほど!言葉に出すと、色々なことに気がつきますよね!ちなみに継続して実施するためにはどうしたらいいんですか?

 

長浦 言実氏|時間が空いたらではなく、日時を決めることがポイントです。そのため1on1ミーティングは、業務の一環として扱ってスケジューリングします。私が1on1ミーティングをする時には、年間計画の中に1on1ミーティングのスケジュールをあらかじめ組み込んでいます。

 

えるビー| ふむふむ!先に決めておくって大事なんですね!

 

 

1on1ミーティングを実施する際の4つの注意点

えるビー|次に、1on1ミーティングを実施する際に注意したい点について教えてください。今回の調査で1on1ミーティングを受けている皆さんに、「相手(上司)によって、1on1ミーティングの質の違いはありますか?」「1on1ミーティングの内容や結果によって、社内での自分の評価に影響があるかどうか気になりますか?」と質問した結果が、こちらです!

 

 

1on1ミーティングの質の違いを埋めるには?

 

えるビー| 「相手(上司)によって、1on1ミーティングの質の違いはありますか?」という質問に対して92.1%の方が「違いがある」って回答してますが、質の差ってどうやったら解消しますか?

 

 

長浦 言実氏|勘や経験に頼らずに、可視化することで誰でもできるようになります。それにより質の違いは解消すると思いますよ。スキルとか資格を持ってないと1on1ミーティングができないというルールにしてしまうと、誰もできなくなってしまいます。だからこそ誰でもできるように、難しくしないことがポイントです。

 

 

えるビー| ふむふむ。

 

長浦 言実氏|まずは相手の話を聴くことです。「この人は自分の話を聴いてくれている」「よりよくするために向き合ってくれようとしている」と思ってもらえるように、相手の話を聴くことは1on1ミーティングの基本です。まずはそこからですね。

 

えるビー| なるほど!特別なスキルがなくても、それなら誰でもできそうですね!

 

 

評価に影響を与えないと安心してもらうには?

 

えるビー|  次に「1on1ミーティングの内容や結果によって、社内での自分の評価に影響があるかどうか気になりますか?」という質問に対して、67.4%の方が「気になる」と回答しています。えるビーも同じ立場なら、気になっちゃうなと…。気にならないようにするために、できることってありますか?

 

長浦 言実氏|心理的安全性を確保することです。上司側も心理的安全性を感じている状態にする、つまり会社全体で心理的安全性を確保することが重要です。

 

えるビー| とはいっても…何からしたらいいですか?

 

長浦 言実氏|まずは上司や経営層が自己開示することです。自己開示しない人から質問されても答えたくないですよね。私が知る限りですが、1on1ミーティングが機能している会社は、社長が積極的に自己開示しているように思います。

 

えるビー| たしかにたしかに納得です!

 

部下に本音を話してもらうには?

えるビー|次に同じ対象者に「1on1ミーティングの際、上司と本音で話すことができていますか?」「1on1ミーティングの際、パワハラを感じたことはありますか?」と質問した結果がこちらです!

 

えるビー|えるビーも、上司に対して本音で話すのって難しいと思うんです。アンケートでも42.2%の人が「本音で話せない」って答えてますが、本音を引き出すために上司側ができることって何かありますか?

 

長浦 言実氏| 上からものを言うのではなく、同じ目線に立って、対等に意見交換しながら、部下が自分自身で問題解決できるように促すような場にしていくことで、徐々に部下にとって1on1ミーティングが本音を話せる場になっていくと思います。

 

えるビー| ふむふむ!たしかに意見聴いてもらえると嬉しいですね!

 

 

パワハラだと感じさせないようにするためには?

 

えるビー|本音で話せない理由に、プレッシャーや圧力を感じちゃうっていうのがあるみたいです。ちなみにアンケートでは、44.4%の人がパワハラを感じたことがあるようなんです!きっと上司側はパワハラしようなんて思ってないと思うのですが…どうしたら防げるんですかね?

 

長浦 言実氏|「上司に言っても無駄」と思われてしまう状況で1on1ミーティングをすると、プレッシャーや圧力にさらされて、パワハラと感じてしまうのだと思います。自分のことを否定ばかりする人に対しては、心も開けないし、本音も言えないですよね。だからこそ普段から相手の存在を認め、アイ・メッセージ(承認)で伝えることがまず大事です。

 

えるビー|たしかに!その通りですね!

 

 

まとめ

えるビー|1on1ミーティングって奥が深い…1on1ミーティングが上手くいっている会社は、きっと心理的安全性も確保できていて、みんな本音で話し合って、自然にお互いを助け合える環境で、社内の雰囲気がいいんだろうなと思いました!

 

株式会社ロジック・ブレインのクラウドHRMシステムTOiTOiなら、1on1分析で個人の特性を把握することで、最適なコミュニケーション方法を割り出します。それによって個性に合わせた教育方針、教育手順が明確になるので、誰でも1on1ミーティングができるように支援します。

 

 

引用元:株式会社ロジック・ブレインTOiTOi公式ホームページ

 

またTOiTOi導入の際には、長浦氏のようなロジック・ブレインの認定を受けたコンサルティングパートナーが、自社で1on1ミーティングができるようにサポートします。

 

詳しくは下記よりお問い合わせください!

 

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