1on1とは?これを読めば失敗しない進め方がわかる

1on1をやってみたいけど、どうやったらいいかわからない」
「そもそも1on1ってなに?人事効果の面談とは違うの?」

 

このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?この記事では、下記の項目を中心に1on1について解説します。

 

1on1とはなにか
1on1の効果
1on1の進め方

これから1on1を始めたい管理職の方に向けて、基本から進め方まで、まとめて解説しています。よかったらぜひ、参考にしてください。

 

1on1とはなにか

1on1とは、上司と部下が1対1でおこなう対話のことを言います。つまり、1on1はコミュニケーション技法の1つです。

 

仕事の進捗状況を確認したり、課題について話し合ったりすることもあるので、人事考課の面談や部署内のミーティングと混同される方もいるかも知れません。

 

あくまでも、1on1は部下との1対1のコミュニケーションです。

 

そのため、一番忘れてはいけないことが、1on1の主役は「部下」ということです。つまり1on1とは、『部下を今以上に輝かせ、成長させるための定期的なコミュニケーション』と言えます。

 

人事考課面談との違い

1on1と人事考課面談との違いについてお伝えします。どちらも1対1でおこなう対話ですが、両者の目的はまったく異なります。

 

1on1の目的は『部下の成長支援』です。開催頻度は週1回程度、30分程度の実施が望ましいと言われています。

 

対して人事考課面談の目的は、成績評価を共有し給与や昇進などの処遇を決めることです。また、組織の目標を確認したり、次期に向けての課題を一緒に考えたり、評価することで部下のモチベーションを高める目的もあります。

 

どちらも1対1でおこなう対話ですが、1on1と人事考課面談では、目的も頻度も異なります。

 

 

1on1に期待する効果

「そんなに頻繁に1on1をして、本当に効果があるの?」という疑問をお持ちの方もいるかも知れませんね。ここでは、1on1に期待する効果について立場ごとにまとめました。

 

・部下にとって期待する効果
・上司にとって期待する効果
・チーム、組織にとって期待する効果

 

以上3つにわけてご紹介します。

 

部下にとって期待する効果

部下にとって期待する効果は、仕事での成功や失敗の経験を振り返ったり、その時の自分の感情と向き合うことによる『自己成長』にあります。

 

例えば、1on1では上司が部下の話を効果的に聴くことで、部下は『内省』が深まります。

 

他者との対話から自分だけでは気づけなかった課題の解決方法や次の行動について、気づきやヒントを得られるのです。

 

内省が深まると次にどうすればいいのか?自分で考えて行動し、その考えや行動をさらに振り返り、経験を学びに変えていきます。

 

このように、上司との対話を通して、部下は自己成長を期待できます。

 

上司にとって期待する効果

上司にとって期待する効果は、コミュニケーションスキルが向上することです。それによって、部下とのコミュニケーションが円滑になり部下のことをより深く理解できるようになります。

 

なぜなら、1on1では『アクティブリスニング』『コーチング』『フィードバック』といった対話スキルが求められ、1on1を継続することでそれらのスキルが向上するからです。

 

例えば、アクティブリスニングをすることで部下は「ちゃんと話を聴いてもらえた」という満足感・安心感を得られ、それが部下との信頼関係にもつながっていきます。

 

1on1によりコミュニケーションスキルが向上し、よりよいチームマネジメントをおこなえるようになると期待できます。

 

チーム・組織にとって期待する効果

チーム・組織にとって期待する効果は、コミュニケーションが増えたり、部下が成長したりすることでより組織がレベルアップ・活性化することです。

 

例えば、導入企業では1on1を導入したことで、チーム内の会話や部下からの提案が増えた結果、特許申請が倍になったといった事例があります。

 

1on1によりコミュニケーションや部下の成長が促進され、チーム・組織の活性化が期待できます。

 

失敗しない1on1の進め方

「やるからにはなるべく失敗したくない」
「早く効果を感じたい」

 

このように思われる方も少なからずいるのではないでしょうか?失敗しない1on1の進め方のポイントは3つです。

 

・心構え
・臨む姿勢
・注意点

 

それぞれのポイントについて、みていきましょう。

 

マネージャーの心構え:1on1はお互いの信頼関係が重要

1on1では1対1で部下とコミュニケーションを取りますので、お互いの信頼関係が重要になります。なぜなら「この上司は信頼できない」と思ったら、部下は決して本音を話さないからです。

 

では、どうしたら信頼関係を構築できると思いますか?

 

それは、あなたの対話する姿勢にかかっています。この時に有効なのが下記の対話スキルです。

1on1で求められる3つの対話スキル

・『ありのままに受けとめ、聴く姿勢を持つ』=『アクティブリスニング』

・『効果的な質問をする』=『コーチング』

・『耳の痛いことでも伝えるべきことは伝える』=『フィードバック』

 これらのスキルをうまく取り入れながら話をすることで、部下はあなたに「しっかり話を聴いてもらえた」と感じ、それが信頼関係につながります。

 

上司の姿勢:『対話する』スキルが求められる

1on1を実施する上でもっとも重要なのが、上司の『対話する』スキルです。

 

前述の通り、1on1では、アクティブリスニング、コーチング、フィードバックといったコミュニケーションスキルが求められます。そこで、次はそれぞれの対話スキルのポイントをご紹介します。

 

アクティブリスニング

アクティブリスニングは、受容的態度・共感的理解を持って話を聴く技法です。

 

「あなたの話をわたしは聴いていますよ」という姿勢を示すことだと言いかえられます。日本語では、傾聴と呼ばれる技法です。アクティブリスニングの技法は、主にこの3つです。

 

コーチング

コーチングは、質問を活用しながら部下自身に考えてもらい、部下の課題を部下自身が解決することを手助けする技法です。コーチングの技法は、主にこの3つです。

 

 

フィードバック

フィードバックは、「耳の痛いことを部下にしっかりと伝え、彼らの成長を立て直すこと」です。

 

より具体的には、フィードバックは、次の二つの働きかけを通して、問題を抱えた部下や、能力・成果のあがらない部下の成長を促進することを目指します。

 

・「情報通知」
・「立て直し」

 

「情報通知」‥‥たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること(現状を把握し、向き合うことの支援)

「立て直し」‥‥部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画をたてる支援を行うこと(振り返りと、アクションプランづくりの支援)

 

(中原敦著「フィードバック入門」より引用)

 

1on1の具体的な進め方

では1on1の具体的な進め方をみていきます。1on1は事前の準備が大切です。以下の4つのステップで進めていきます。

 

ステップ1:1on1をする目的を周知・共有

1on1を導入する前に、部下に対して目的を周知し、共有しておくことが大切です。

 

「なぜ1on1をやるのか」という目的を部下に事前に伝え理解してもらい、話し合う「テーマ」も前もってに決めておくほうが有意義な時間になります。

 

ステップ2:1on1の時間や場所の設定

1on1をおこなう時間や場所の設定も重要です。

 

毎週決まった時間にする企業もあれば、不定期にお互いのスケジュールの空きをみて決める企業もあります。1回の対話時間はヤフー株式会社では「30分」としているそうです。他の企業は15分としているところもあります。1つの目安にしてください。

 

場所は、落ち着いて静かに話せる会議室や個室などが望ましいです。事前に会議室の予約をしておくと安心ですね。

 

ステップ3:1on1の実施と記録

1on1の実施では前述した対話スキル「アクティブリスニング」「コーチング」「フィードバック」を活用しながら、部下が「話しやすい環境」を作り進めていきます。話しやすい環境作りのポイントは2つです。

 

話しやすい環境作りの2つのポイント

①座る位置
真正面に座ると人は話しにくいと感じますので、L字型に椅子を配置するのがオススメです。

 

②視線
じっと見つめられると話しにくいので、視線は相手の目を見るのではなく「眉間」や「鼻すじ」辺りを見るようにします。

どんな話をしたのか記録することも大切ですので、対話中はメモをとるようにしましょう。

 

ステップ4:1on1の開催頻度と次回に向けた準備

開催頻度は1週間に1回、少なくとも3週間に1回程度定期的におこないます。

 

人事効果面談のように半年に1回では部下の悩みを把握することは難しく、なにか問題が生じていても対応が遅れてしまう恐れがあります。

 

1on1は部下を成長させる定期的なコミュニケーションですので、間隔が空きすぎないようにしましょう。1on1の終わりには、次回話すテーマを決めたり、開催日を確認し次につながるようにしてから終了します。

 

1on1を実施する注意点

ここまで読んで「実際に1on1をするときにどんなことに注意すればいいの?」と思った方もいるのではないでしょうか?1on1で注意するポイントは2つです。

1on1を実施する際の注意点

1on1の目的は「部下の成長」、自分ばかり話さない。

・経験の浅い若手社員との1on1では「教える」こともある程度必要になる。

 それぞれの注意点について、解説します。

 

1on1の目的は「部下の成長」、自分ばかり話さない

上司ばかり話して1on1が終わってしまうと部下の成長につながりません。

 

よくある失敗に上司が部下の発言に対しアドバイスや指示ばかりをしてしまうことが挙げられます。ついつい自分の経験や知識からアドバイスをしたくなる気持ちはわかりますが、部下が自分で考え行動し成長するための1on1です。

 

まずは、アクティブリスニングで「しっかり話を聴く」姿勢を忘れないようにしましょう。

 

経験の浅い若手社員との1on1では「教える」こともある程度必要

前述した内容と真逆になりますが、経験の浅い若手社員には「教える」ことも必要です。まったく経験のないことに対し部下の気づきや答えを待っても、なかなか自己解決は難しい場合があるからです。

 

そのような場合は、アドバイスを適宜おこない、情報を伝達することが必要になってきます。

 

まとめ

1on1とは、部下を今以上に輝かせ、成長させるための定期的なコミュニケーション技法です。今まで、会社で行われていた面談とは違うため、難しいと思っている方も多いと思います。そこで今回は、下記の項目について解説しました。

 

1on1とはなにか
1on1の効果
1on1の進め方

1on1は基本を押さえれば難しいものではありません。1on1の効果をあげるためには、1on1の「目的」を忘れずにコミュニケーションスキルを向上させながら部下と向き合っていく姿勢が重要になります。

 

最初はうまくいかない場面もあると思いますが、「定期的」に実施していくことで1on1の効果を徐々に実感出来るようになるでしょう。記事の内容を参考に、ぜひ1on1を効果的に活用してくださいね!

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