2022年9月30日公開

【実態調査】1on1ミーティングで成果を出すために経営者ができることとは?

「1on1ミーティング」は、業務をより円滑に遂行するため、部下と上司が1対1で行う面談です。株式会社ロジック・ブレインが、1on1ミーティングを実施している経営者の方にアンケートを行ったと聞いたえるビーちゃん。

 

従業員の方に行った『企業の1on1と職場の心理的安全性に関する調査』と違いがあるのかな?と思い、早速比べてみました。すると、とっても気になることが…そこで今回も1on1ミーティングをのべ1500人に行ったエキスパート・長浦言実氏に、根掘り葉掘り気になることを質問してきました。

 

ー登場人物ー

 

長浦 言実氏

K24株式会社 代表取締役

ロジック・ブレイン認定パートナー

ロジック・ブレイン認定トレーナー

ロジック・ブレイン認定コンサルタント

 

1971年福岡生まれ。1989年、大手観光バス会社に就職。バスガイドとして4年半乗務、関西を中心に四国、北陸地方を担当し4万人以上の添乗業務を経験。その後、福岡で飲食サービス業を6年、売上NO.1を連続記録。29歳で大手広告会社へ転職。新卒中途採用の法人営業担当として新規開拓を10年。実績が認められ2009年、九州全部門の中からMVP支社長賞を受賞。2011年、起業。服部社長との出会いをきっかけに40歳で個人向けのパーソナル分析の講師として全国の講師育成やカリキュラムの作成、指導を行う。2022年で11年目。現在は法人向けのロジック・ブレイン認定コンサルタントとして活躍中。導入企業での「1on1」実績は2022年7月現在でのべ1500人。

 

えるビー

LB MEDIAのインタビュー記事に出没。得意技はインタビューの時に、なんで?どうして?とどんどん突っ込むこと。趣味は名言集め。今年の目標はLINEスタンプになること。

 

1on1ミーティングとは?

えるビー|まずは1on1ミーティングについて説明するね!1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で行う対話のことで、コミュニケーション技法の1つです。

 

部下の自己成長の促進や、上司のコミュニケーションスキルの向上が期待できます。

 

1on1ミーティングって本当に社内に浸透しているの?

えるビー|1on1ミーティングはどのくらい社内に浸透していると思いますか?と質問した結果は下記の通りでした。

えるビー|とても浸透していると思う、ある程度浸透していると思うと回答した経営者は、全体の82%。一方で、とても浸透していると思う、ある程度浸透していると思うと回答した従業員は77.5%と、経営者、従業員ともに約80%の方が浸透していると思っていることが分かりました。

 

経営者、従業員ともに1on1ミーティングが浸透していると思っている会社と、経営者、従業員ともに1on1ミーティングが浸透していないと思っている会社って、何がどう違うと思いますか?

 

長浦 言実氏| そうですね。1on1ミーティングが浸透していない企業は、社内が安全に対話できる場になっていない、もしくは上司と部下との間に良好な関係性が築けていないと考えます。

 

えるビー|  なるほど〜1on1ミーティングが浸透してるかどうかは、社内の心理的安全性を測るバロメーターになりそうですね!

 

上司によって1on1ミーティングの質の違いはあるのか?

えるビー|1on1ミーティングを実施する際にの課題でもある、人による質の違いについて、経営者、従業員それぞれに質問した結果は下記の通りです。

 

えるビー|経営者へ『1on1ミーティングの質について、従業員の誰が実施しても同じクオリティのものができていると思いますか?』と質問したところ、経営者の70.1%は、人によって1on1ミーティングの質の違いがある、やや違いがあると思っていることが分かりました。

 

その一方で従業員側は『相手(上司)によって、1on1ミーティングの質の違いはありますか?』という質問に対して、92.1%の方が違いがあるって回答してます。どうやら、1on1ミーティングの質に関しては、経営者と従業員ともに、人によって質の違いがあると認識している人が多いようです。

 

『人による質の違い問題』についてどう思われますか?

 

長浦 言実氏| 1on1ミーティングを導入しようとした際に、経営者側は1on1ミーティングで成果を出すという「結果の質」を高めようとします。しかしながら1on1ミーティングで「結果の質」を高めると失敗してしまうため、「関係性の質」を高めることに注力するといいと思います。

 

えるビー|ちなみに経営者側には、どのような取り組みが必要だと思いますか?

 

 

長浦 言実氏|安全な対話ができる場を作ることで、関係の質を変えることにつながります。またリーダーは強がりの仮面をはずすことが重要です。

 

えるビー|なるほど〜まずは関係の質に着目ですね!

 

 

1on1ミーティングと評価の関係

えるビー|従業員として気になるのが、1on1ミーティングによって自分の評価に影響があるかどうか?だと思います。そこで1on1ミーティングと評価の関係について質問したところ、結果は下記の通りです。

 

えるビー|経営者へ『1on1ミーティングの内容や結果を従業員の評価に反映していますか?』と質問したところ、経営者の79.6%は1on1ミーティングの内容や結果を従業員の評価に反映していると回答しました。

 

その一方で従業員側は、『1on1ミーティングの内容や結果によって、社内での自分の評価に影響があるかどうか気になりますか?』という質問に対して、67.4%が気になると回答しています。1on1ミーティングが評価に反映されてしまうと、1on1ミーティングの場で萎縮してしまい、1on1ミーティングが機能しなくなってしまうと思います。

 

1on1ミーティングの内容や結果は、従業員の評価に反映させるべきではないと思うのですが…。従業員が安心して1on1ミーティングに取り組むことができ、また1on1ミーティングが機能するために、経営者側ができることって何がありますか?

 

長浦 言実氏| 経営者は、1on1ミーティングと評価を切り離すようにするべきです。

 

えるビー|やっぱりそうですねよね!1on1ミーティングはあくまでも「関係性の質」を高めるための取り組みだからこそ、評価と切り離すことって大事ですよね!そもそも評価される場で、部下側は安心して本音なんて話せないですよね!

 

 

1on1ミーティングでは本音で話せるのか?

えるビー|1on1ミーティングで大事なことの1つが、本音で話すこと。そこで経営者、従業員に、それぞれ本音で話せるかどうか質問した結果は下記の通りです。

 

 

えるビー|経営者へ『社内の1on1ミーティングにおいて、上司と部下の間で本音でのやり取りがなされていると思いますか?(経営者自身が1on1する場合も含む)』と質問したところ、経営者の79%は1on1ミーティングで本音のやり取りができていると思うと回答しました。

 

その一方で従業員側は、『1on1ミーティングの際、上司と本音で話すことができていますか?』という質問に対して、本音で話せていると回答した人は57.8%でした。

 

このように、従業員(部下)側は、本音で話せる人が経営者(上司)側が思っているほどには多くないようです。

 

部下の成長支援が目的の1on1ミーティングでは、本音のやり取りが重要だと思うのですが、上司と部下それぞれが本音で話をするために、経営者ができることはありますか?

 

長浦 言実氏|経営者側はまずは「心理的安全な場」=「本音で共創する場」を作る取り組みを実施するといいですね。

 

「無知の不安」や「無能の不安」があると、本音を話しにくくなり、心理的安全性が低くなります。また「邪魔への不安」や「否定の不安」があると、空気を読みすぎて、心理的安全性が低くなると言われています。そのため経営者側が率先して、これらの不安を取り除くようにしましょう。

 

えるビー| たしかに、これらの不安がなくなれば、自分の意見や本音が言いやすくなりますね!

 

長浦 言実氏|「無知の不安」「無能の不安」「邪魔への不安」「否定の不安」という4つの不安を取り除き、ざっくばらんに多様な意見を出し合い、メンバー全員で価値を生み出すことができる場を作るのが、経営者側の大事な役割だと考えます。

 

 

1on1ミーティングでパワハラが起こっている?

えるビー| 1on1ミーティングでは、上司と部下が1対1で話すからこそ、パワハラへの配慮が欠かせません。経営者、従業員に、それぞれ1on1ミーティングにおけるパワハラに関して質問した結果は下記の通りです。

 

 

えるビー|経営者へ『社内の1on1ミーティングにおいて、パワハラに該当するような言動はないと認識していますか?』と質問したところ、経営者の80.4%は、1on1ミーティングにおいてパワハラに該当するような言動はないと認識していると回答しています。

 

その一方で従業員側は、『1on1ミーティングの際、パワハラを感じたことはありますか?』という質問に対して、44.4%が1on1ミーティングの際にパワハラと感じたことがあると回答しています。

 

経営者側が思っている以上に、従業員(部下)側は、1on1ミーティングの際にパワハラだと感じる出来事に遭遇してしまっているようです。これでは…安心して本音で話すことは無理ですよね。普段のコミュニケーションを円滑にするために、1on1ミーティングをしているにもかかわらず、普段のコミュニケーションに悪影響を与えているかもしれません。

 

1on1ミーティングの際に、部下が上司からパワハラを受けていると感じないようにするだけでなく、上司が部下からパワハラされていると思われないようにするために、経営者は会社全体でどのような取り組みをしたらいいと考えますか?

 

長浦 言実氏|企業全体で心理的安全性の基盤である「ホールネス」を実現する必要があります。「偽りの自分」ではなく「本当の自分」で仕事ができるようになり、他者の笑顔は自分自身にとっての喜びであると社員全員が思えるようになれば、パワハラの問題は解決できると考えます。

 

 

えるビー| ふむふむ。みんながそのような状態になれば、パワハラ問題を解決できるだけでなく、働くことが幸せにつながっていきそうですね!

 

 

1on1ミーティングは企業の売上や成長に影響を与えるのか?

えるビー|最後に、経営者の方に『1on1ミーティングが企業の売上や成長に反映されていると思いますか?』と質問した結果は、下記の通りです。

 

えるビー|  86.4%の方が、1on1が企業の売上や成長に反映されていると回答しています。1on1ミーティングはどうして売上や成長に影響を与えるのですか?

 

長浦 言実氏|脳科学的にも明らかにされているように、人間の脳は、人のためにつくすことに大きな喜びと幸福を感じる仕組みになっているようです。

 

「他者の喜びは、自分の喜びに通じるもの」ということへの気づきによって、「偽りの自分」から「本当の自分」に統合されて、素の自分にもどっていきます。そしてそのままの自分を受け入れ、自分は自分、このままでいいんだという感覚が生まれます。

 

このように統合化と自己受容によって、人は自分自身に対する自信を取り戻し、自分の本音を恐れなく話せるようになります。それによって関係の質が上がれば、思考の質も上がり、行動の質も上がり、その結果として、自然にパフォーマンスが高まり成果が出ると考えます。

 

えるビー|みんなが自分らしくいられることで、個人としてだけでなく、チームや組織として成果がアップする好循環が生まれるんですね!

 

1on1ミーティングの最終的な目的は、チーム・組織を活性化することで、売上アップや継続的な成長を実現することだと思います。もし、1on1ミーティングを実施していても企業の売上や成長に反映されない場合、経営者はどのような取り組みをするといいですか?

 

長浦 言実氏|経営者側は何をゴールにするのか?その意味を追求することから始めるようにするといいでしょう。 

 

えるビー|成果が出ない時ほど、目的やゴールを見失ってしまいそうですね。だからこそ、経営者側が1on1ミーティングの目的やゴールをもう一度振り返ることは重要ですね!

 

 

まとめ

えるビー|1on1ミーティングの目的を間違えてしまうと、せっかくやっても成果が出ず、上司も部下もストレスになってしまいそうですね。このような事態にならないようにするためにも、経営者側が主体となって取り組めることがたくさんあるな!と思いました。

 

具体的な取り組みについては、下記の記事でも解説しているので、よかったら参考にしてください。

 

また、株式会社ロジック・ブレインのクラウドHRMシステムTOiTOiなら、1on1分析で個人の特性を把握することで、最適なコミュニケーション方法がわかります。それによって個性に合わせた教育方針、教育手順が明確になり、誰でも1on1ミーティングができ、関係性の質が向上するよう支援します。

 

引用元:株式会社ロジック・ブレインTOiTOi公式ホームページ

 

またTOiTOiの導入の際には、長浦氏のようなロジック・ブレインの認定を受けたコンサルティングパートナーが、自社で1on1ミーティングができるようにサポートします。

 

詳しくは下記よりお問い合わせください!

 

 

 

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