
2021年5月5日公開
インサイドセールスとは?導入するメリットデメリットも合わせて解説
「インサイドセールスとはどのようなもの?」
「導入するにはどうすればいい?」
このようなお悩みを持っていませんか?そこで今回は、下記の項目を中心にインサイドセールスについて紹介します。
・インサイドセールスのメリット・デメリット
・インサイドセールスを導入するのに必要なこと
従来の営業手法では、なかなか成果を出せない状況が続いている企業も多いのではないでしょうか?
インサイドセールスは非対面で行う営業のため、今後も非常に効果的な営業方法の一つです。今回はインサイドセールスについて解説しているので、営業に悩みを抱えているのであれば参考になるでしょう。
目次
インサイドセールスとはどんな意味?
インサイドセールスは営業方法の一つです。
具体的には、今後顧客になりうる可能性のある「見込み客(リード)」に対して、電話やメールなど非対面の方法で営業を進めるという方法です。直接成約に持ち込むのが目的ではなく、見込み客と長期で付き合うことにより、成約に向けて顧客を育てるという目的があります。
インサイドセールスの後に行う営業方法には、フィールドセールスやカスタマーサポートなどが挙げられます。
フィールドセールスはインサイドセールスとは違い、育ててきた「見込み客」に対して対面で営業を行い、成約を目的とする方法です。一方でカスタマーサポートは、成約した顧客に対するフォローやサポートを通して成約後も友好な関係を築くことにより、その後も長く利用してもらえる顧客に育てるための営業方法です。
インサイドセールスとフィールドセールスの違い
インサイドセールスとフィールドセールスは混同されがちな営業方法ですが、以下のような違いがあります。まず大きな違いとして「非対面で行う営業方法」「対面で行う営業方法」と、営業の仕方が異なります。インサイドセールスは「非対面で行う営業方法」のため主にオンラインでのやり取りが多く、そのためツールやシステムを導入すればある程度の自動化が可能です。
フィールドセールスは「対面で行う営業方法」のため、直接顧客の元へ出向く必要などがあり、自動化はできません。目的にも大きく違いがあり、インサイドセールスの場合は見込み客の育成や信頼関係を築くというのが目的です。
一方フィールドセールスでは、インサイドセールスなどで育成してきた見込み客に対する成約を目的にしています。このように、インサイドセールスとフィールドセールスでは、営業方法も目的も大きく違うので混同しないよう注意が必要です。
インサイドセールスを行う3つのメリット
インサイドセールスの意味について紹介しましたが、ここからは具体的にインサイドセールスを行うメリットについて紹介していきたいと思います。インサイドセールスを行うメリットは主に以下の3つです。
・生産性の向上に繋がる
・人員コストが削減できる
それでは詳しく紹介していきます。
営業の効率化が図れる
まず1つ目のメリットは、「営業の効率化が図れる」という点です。
インサイドセールスは、見込み客を成約に繋げ顧客へ成長させるという役割を持っています。テレアポなど従来の営業方法とは違い、見込み客に対していきなり成約を目標にしてはいません。見込み客を今後成約する顧客に育てるために、長期的に付き合い、信頼関係を築くという目標があります。
誰かれ構わず営業を行うのではなく、成約に繋がりそうな見込み客の見込みの高低も確認しながら、見込み客を育てていきます。
そのため、実際に成約へ向けた営業をする際には、成約の確率が上がるので数を多くこなす必要がなく、営業の効率化を図ることが可能です。今まで手当たり次第に行っていた営業も、インサイドセールスを行うことで、より成約しやすい顧客に対して営業できるようになり、それにより効率的に成果を挙げることに繋がります。
生産性の向上に繋がる
次に紹介するメリットは「生産性の向上に繋がる」という点です。
先ほど紹介したように、インサイドセールスによって営業の効率化が可能です。非対面で行う営業のため、移動の必要がなくなり、今まで移動にかけていた時間を他の業務に充てられるので、生産性の向上にも繋がります。
実際、ある地方の会社では、特に日程の調整と移動時間に多くのコストがかかっていました。ですがインサイドセールスを取り入れることで、移動せずに営業を行えるようになり、移動時間の大幅な減少により生産性が上がったという事例があります。
今まで活かせていなかった時間を他の業務に充てるようになったことで、残業も減り社員の負担の削減にも繋がっています。
人員コストが削減できる
最後に紹介するメリットは「人員コストが削減できる」という点です。
インサイドセールスを取り入れることで、社員1人で多数の見込み客に対応できることになります。そのため、人員コストの削減が行えます。
削減できた分の人員は、成約に繋げるフィールドセールスに割くことで、低コストで成約率の高い営業が可能です。また人員の足りていない他の業務に充てることで、全体の生産性の向上にも繋がるでしょう。
ここまで紹介したように、インサイドセールスには非常に優れたメリットがあります。そのため上手く活用できれば、今までとは比較にならないほどの実績を生み出せる可能性を秘めているのです。
インサイドセールスの唯一の欠点は信頼を得難いこと
インサイドセールスは通常の営業と違い対面で行う営業方法ではないので、相手にされづらいという欠点があります。また非対面のまま行うため信頼関係が築きにくいというデメリットがあります。
例えば、将来家を購入したいと思っている人に対面で営業を行う場合を考えてみましょう。住宅展示場などでこんな家が欲しいと、リアルにイメージさせながら営業できます。そのうえで、顔を合わせながら購入までの不安や課題を親身に聞き取り解決することで、信頼関係を築くのは難しくないでしょう。
一方で、将来家を購入したいと思っている人に非対面で営業を行う場合には、家の情報を教えることで、興味を持ってもらうことはできるかもしれません。ですが、そこから信頼関係を築くまでに必要な相手の情報が、対面での営業と比較すると圧倒的に少ないという事実があります。
実際、顔も見えない相手に家の購入についてあれこれ相談するというのは、少し気が引けるような感じがするのではないでしょうか。
とはいえ、インサイドセールスはしっかりとシステム化できていれば、非常に効率的に営業が行えるため活用しない手はありません。
特に2020年にコロナウイルスが世界的に流行し、対面での営業はこれまでの方法とは勝手が違ってきています。そのため今後はより一層、インサイドセールスなど非対面での営業方法を活用していくべきでしょう。
インサイドセールスの導入事例
ここからは、実際にどのような形でインサイドセールスが導入されているのか、いくつか簡単に紹介していきたいと思います。
・オンラインで営業が行えるツールを利用することで、地方企業の営業にかかる移動費や人員の削減が行えた。
・オンラインで営業が行えるため、打ち合わせの日程調整もしやすくなり、成約までの全体的な時間が短くなった。
・獲得したリードをツールを用いて一括管理し、ナーチャリングすることで成約アップに繋がった
オンラインで営業が行えることにより、移動時間の短縮や成約までの全体的な時間など多くのコストが削減できています。
では実際、インサイドセールスを導入するには、どういった方法で行えばいいのでしょう?次の見出しでは導入方法について紹介していきたいと思います。
インサイドセールスを導入するには何をすればいいのか?
インサイドセールスを行うには、まず環境を整備する必要があります。インサイドセールスを上手く導入するうえで、リードを管理するためのツールは必須の存在です。具体的には以下のようなツールを導入するのがおすすめです。
・CRM(Customer Relationship Management/顧客関係管理システム)
CRMとは、顧客とのこれまでのやり取りや商品の購入履歴、獲得できた様々な情報などを管理するためのツールです。
・SFA(Sales Force Automation/営業支援システム)
SFAとは、見込み客に対してどのような営業を行っているか、行ってきたかなど、営業の進捗を管理、支援するツールです。
・MA(Marketing Automationツール)
MAとは、インサイドセールス(ダイレクトメールなど)を行ってどのくらい開封されたか、反応があったかなどのデータを管理するツールです。このツールを使うことで、見込み客に適切なインサイドセールスを行うことが可能になります。
インサイドセールスを行う場合、一度に多くの顧客を管理しなければなりません。ですが手作業や人の力だけでは、どうしても限界があります。そのため、これらのツールなどを取り入れて、効率よく管理するのが重要です。
またインサイドセールスの方法によっては、オンラインで営業を行えるようなシステムの導入も検討する必要があります。このように一見、非常にコストがかかり、導入までが大変そうという印象を抱いてしまうかもしれません。
しかし、導入後に削減できるコストと比較した場合、導入にかかるコストは大したものではないでしょう。さらに、コロナウイルスの流行以降、営業には多くの影響が出ていると思います。そのため、これからの時代の営業方法として、多少のコストをかけてでもインサイドセールスの導入を進める方がいいでしょう。
まとめ
インサイドセールスには3つのメリットがあります。
・生産性の向上に繋がる
・人員コストが削減できる
このメリットに対し、非対面で行うため信頼が得られにくいというデメリットを紹介しました。ただし長期的にみた場合、インサイドセールスをするのとしないのとでは、大きな差が生じるでしょう。
というのも、コロナウイルスが世界的に流行した影響により、従来の営業方法では上手くいかない場面が出てくるからです。そのため、安心安全に配慮したインサイドセールスのような、非対面で行う営業の方が効果的な場合もあります。まだインサイドセールスを取り入れていないのであれば、この機会に検討してみてはいかがでしょう?