2022年10月25日公開

セールス・イネーブルメント実践編ー全体像と導入の流れを解説ー

セールス・イネーブルメントとは、成果を出す営業社員を輩出し続ける人材育成の仕組みのことで、営業の現場が抱えている問題を解決する手法として注目を集めています。特に今後は、新規の法人営業ではセールス・イネーブルメントが必要不可欠になるでしょう。そこで今回はセールス・イネーブルメント実践編と題し、下記の項目について解説します。

 

・セールス・イネーブルメントの定義

・セールス・イネーブルメントを構成する4つのプログラム

・セールス・イネーブルメント導入の流れ

・セールス・イネーブルメント導入を支援するTOiTOiとTENPiNとは

では早速、セールス・イネーブルメントの定義についてみていきましょう。

 

セールス・イネーブルメント=「成果を出す営業社員を輩出し続ける人材育成の仕組み」

日本におけるセールス・イネーブルメントの第一人者である山下貴宏氏は、著書『セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方』(かんき出版)の中で、セールス・イネーブルメントを「成果を出す営業社員を輩出し続ける人材育成の仕組み」と定義しています。

 

セールス・イネーブルメントでは、営業の成果を起点に育成プログラムを作成します。さらに営業プロセスの構築などにより、個々の担当者の営業力の向上だけでなく、組織全体の営業力を底上げする仕組みです。そのため、セールス・イネーブルメントで取り組む内容は多岐に及びます。

 

 

セールス・イネーブルメントを構成する4つのプログラム

セールス・イネーブルメントでは、下記の3つのステップを踏んで成果の実現を目指します。

 

 

この3つのステップをスムーズに進めるために、セールス・イネーブルメントでは以下の4つのプログラムを提供します。

 

 

セールス・イネーブルメントでは、これらの4つのプログラムを活用し、個々の担当者の営業力の向上と組織全体の営業力の底上げを目指します。

 

セールス・イネーブルメント導入の流れ

セールス・イネーブルメンは下記の順番に導入していきます。

 

 

営業データの収集と整備

セールス・イネーブルメントでは、営業活動の成果を起点に育成プランを作成し、効果検証を実施しながらPDCAサイクルを回します。そのため営業成果を明確にするためにSFAやCRMツールなどを活用して営業データを蓄積し、これらのデータをもとに効果検証を実施できるように環境を整えます。

 

この時、営業プロセスを顧客視点から見直したり、営業活動の管理項目を決めたりします。また、マネージャーが状況をリアルタイムで把握できるようにします。

 

これらの営業データの収集や管理を、手作業で実施するのは現実的ではありません。そのためこのタイミングで、SFAやCRMといったツールの導入を検討するといいでしょう。

 

兼任・専任人材を決める

セールス・イネーブルメント導入を進め、社内に浸透させるための人材を確保します。導入時は専任の担当者を確保できない場合が多いため、他部署との兼任で行うケースが多いでしょう。ただし、兼任者が従来の業務に時間を取られ、セールス・イネーブルメントに関する業務が疎かになってしまわないように配慮が必要です。

 

まずは、営業部門の中にセールス・イネーブルメントの部門を配置できないか検討します。それが難しい場合は、経営企画部門や人事部門に配置できないか検討しましょう。

 

また選任する際には、育成が得意で好きな人や、育成に関心がある人が適任です。もし自社で人材を確保できないような場合は、外部のサービスを検討するといいでしょう。

 

プログラムの開発と実施

この段階では、大きく分けると下記の2つの進め方があります。

 

・コンテンツの提供

・コーチングを軸にした育成プログラムの提供

コンテンツの提供

トレーニング内容や営業スクリプト、顧客に提案するための資料などは、成果が出ているハイパフォーマーが実践しているノウハウやテクニックをベースに作成するといいでしょう。

 

特にこれらのツールやナレッジを作成する際には、すぐに利用できて成果が出やすいことが重要です。そのため、普段から成功事例を共有する雰囲気作りや仕組み作り、作成したツールを共有できる環境の整備を行います。

 

もし、自社にモデルとなるハイパフォーマーがいない場合は、下記を参考にして仮のモデルを設定しましょう。

 

・経営マネジメント層が営業担当者に求める方向性

・自社と同じ業界もしくは類似業界で成果を出している企業の取り組み

・比較的期待する成果が出ている営業担当者の行動

これらを参考にしてPDCAサイクルを回しながら、仮のモデルを意図的に作っていきましょう。また営業トレーニングは、以下の2つの種類に大きく分けられます。

 

 

プログラムを作成する際には、個々のトレーニング履歴を管理できるシステムも作成しておきましょう。

 

コーチングを軸にした育成プログラムの提供

コーチングとは『部下が自分で思考し行動する習慣を身につけるための会話スキル』です。対象者に対して質問を投げかけることで自分の内面と向き合わせ、考えを整理させて自発的に行動できるよう支援します。

 

セールス・イネーブルメントでは、コーチ役はマネージャーや先輩社員が担います。そのため、目的に合わせて下記のようにコーチ役を決めるといいでしょう。

 

 

コーチングの成果はコーチ役のスキルに左右されます。そのためコーチングを実施する際には、コーチ向けの研修やトレーニングを実施しましょう。またコーチングの履歴を残せるシステムをあらかじめ準備してください。

 

コンテンツの提供とコーチングを軸にした育成プログラムの提供のどちらからスタートするかは、自社の状況に合わせて選択します。自社のリソースだけでは賄えない場合は、外部のサービスを利用するといいでしょう。

 

データの蓄積と営業成果による検証

セールス・イネーブルメントに関するデータを蓄積し、営業成果による検証を行います。まずは下記のデータを収集し、管理するといいでしょう。

 

 

このように、得られる情報は多岐に渡ります。そのため成果指標としてどのデータを活用するのかを、あらかじめ設定しておくといいでしょう。

 

セールス・イネーブルメントの成果が出ているかどうかは、新案件数や成約率をKPIとするのがおすすめです。もしセールス・イネーブルメントの専任チームを設けている場合は、営業生産性に注目してKPIを設定します。

 

セールス・イネーブルメントの成果指標とする営業成果は、以下のようなものを用いるといいでしょう。

 

企業規模や専任チームの有無など、自社の状況に応じてKPIを設定してください。

 

 

経営層とのイネーブルメント結果レビューサイクルの確立

営業の成果とセールス・イネーブルメントに関するデータをつき合わせて、効果検証を実施し、経営層に報告します。そして効果検証の内容をもとに改善策を作成し、PDCAサイクルを回すことでき、セールス・イネーブルメント=「成果を出す営業社員を輩出し続ける人材育成の仕組み」を構築していきます。

 

セールス・イネーブルメント導入を支援するTOiTOiとTENPiNとは

株式会社ロジック・ブレインのクラウドHRMシステムTOiTOiとクラウドCRMシステムTENPiNなら、セールス・イネーブルメント導入のサポートが可能です。

 

TOiTOiは、以下のように社員の個性をAIで分析して行動傾向を把握し、それぞれの特性に合わせて最適なマネジメントを支援します。

 

 

上記の分析結果だけでなく、ビッグファイブ診断や1on1の記録などの一元管理も可能です。それにより営業担当者の育成をサポートします。

 

TENPiNは、顧客の個性・性格・意思決定の傾向をAIで導き出し、顧客との最適なコミュニケーションを提案します。それにより営業ノウハウの属人化を防ぎ、顧客の立場に立った営業プロセスの構築やコンテンツの作成を支援します。

 

さらにTOiTOiとTENPiNの導入時には、ロジック・ブレインの認定を受けた認定パートナー、トレーニングパートナー、コンサルティングパートナーが、問題解決までしっかりとサポートします。

 

まとめ

今回は下記の項目を中心に、セールス・イネーブルメントについて解説しました。

 

・セールス・イネーブルメントの定義

・セールス・イネーブルメントを構成する4つのプログラム

・セールス・イネーブルメント導入の流れ

・セールス・イネーブルメント導入を支援するTOiTOiとLBAとは

セールス・イネーブルメントを成功させるための鍵となるのが、育成と顧客情報の活用です。株式会社ロジック・ブレインのTOiTOiなら、部下の特性に合わせたコーチングを実現し、そしてTENPiNで顧客情報の管理や顧客ごとに最適なコミュニケーションを提案します。

 

株式会社ロジック・ブレインのTOiTOiとTENPiNなら、営業担当者の育成だけでなく顧客情報の活用までサポート可能です。もしご興味があれば下記よりお問い合わせください。

 

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